若く、健康でいたいなら。私が気をつけている5つのこと

若く健康でいたいなら、やめた方がいいこと【1/5】
今日のテーマ:運動不足

運動不足をやめる

まず一つ目は、運動不足これは今回の5つの中でも、私自身かなり意識していることです。今のところ私は、週に2〜3回ほど泳いでいます。一回に泳ぐ距離はだいたい1.5km。ただゆっくり泳ぐというより、ある程度しっかり負荷をかけて、心拍数が150前後まで上がるくらいを目安にしています。

それ以外では、できるだけエレベーターやエスカレーターを使わず階段を使う。自宅では、スクワットや腕立て伏せのような簡単な筋力トレーニングを2日に1回くらい。それから定期的にストレッチ。ものすごく本格的なトレーニングをしているわけではありません。

ただ、できるだけ日常の中から「身体を動かさない時間」を減らす。これはかなり意識しています。もちろん、まだ足りないと思っていることもあります。その一つが、重力のかかる環境でもっと身体を動かすこと。

水泳はとても好きですし、全身運動として優秀です。でも水の中では浮力が働きます。だから、歩く、走る、跳ぶといった陸上での運動とは身体にかかる刺激が違います。個人的にはランニングももう少し取り入れたい。

ただし、今は暑すぎます。この暑さの中で、「健康のためだから」と炎天下を走って熱中症になったら、何のための健康なのか分かりません。

なので今の時期は泳ぎだけします。涼しくなったら、また走ろうと思っています。(と書いておけば走るので)

そもそも、どこからが「運動不足」なのか

ここで少し難しい問題があります。「普段、運動していますか?」

施術中に患者さんへ聞くことがあります。すると、「しています」と答える人がいます。

「何をしていますか?」と聞くと、「通勤で駅まで歩いています」と。

少し意地悪な言い方をすれば、「それを運動に入れるのか」と思うこともあります。

ただ、医学的には通勤で歩くことも立派な身体活動です。ここは私も言葉を正しく使わなければいけません。「身体活動」と「運動」は少し違います。

身体活動とは、安静にしている状態よりエネルギーを使う身体の動き全般。歩く。階段を上る。掃除をする。自転車に乗る。仕事で身体を動かす。これらも全部含まれます。

その中でも、体力の維持・向上などを目的として、ある程度計画的に行うものを「運動」と考えると分かりやすいでしょう。

だから、通勤で歩くことにも、ちゃんと意味はあります。問題は、「通勤で歩いているから、私は十分運動している」とそこで話が終わってしまうことです。

見るべきなのは、一日の中で、全部合わせてどのくらい身体を動かしているか。です。

では、どれくらい動けばいいのか

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人では歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上行うことが勧められています。

歩数では、1日約8,000歩以上が一つの目安。

さらに、息が弾み、汗をかく程度以上の運動を週60分以上。筋力トレーニングを週2〜3日。という目安も示されています。

WHOでも、成人に対して週150〜300分の中強度の有酸素身体活動、あるいは週75〜150分の高強度身体活動に加えて、週2日以上の筋力強化活動が勧められています。

意外とハードルが高ぇー。もしかして自分も足りてない?!

でも、8,000歩に届かなければ意味がないわけではありません。

研究では、ほとんど身体を動かしていない人ほど、少し活動量を増やすことによる恩恵が大きいことが繰り返し示されています。

3,000歩しか歩いていなかった人が、4,000歩になる。それにも意味がある。

健康は、8,000歩を超えた瞬間に突然手に入るものではありません。数字は目標にはなりますが、合否判定ではないのです。

水泳だけではダメなのか

これは私自身に関係するので、今回少し調べてみました。水泳は、かなり優秀な運動です。

大きな筋肉を使う。心拍数が上がる。呼吸循環器系に負荷がかかる。ある程度の強度で泳げば、有酸素運動としてしっかり成立します。

また、浮力があるため、膝や股関節などにかかる衝撃を抑えながら身体を動かせるという利点もあります。私が水泳を続けている理由の一つもそこです。

ただし、水泳さえしていれば身体に必要な運動がすべて完結するわけではありません。

特に考えたいのが、骨への刺激です。骨は、単にカルシウムを摂れば強くなる組織ではありません。

重力や筋肉から加わる機械的な刺激に反応して、骨の形成や維持が調節されています。

歩く。走る。階段を上る。筋力トレーニングをする。

こうした地面からの反力や筋収縮による負荷は、骨にとって重要な刺激になります。

一方、水泳では浮力によって体重を支える負荷が減ります。だから水泳が悪いのではなく、水泳とは別に、陸上で身体を支えたり筋力を使ったりする運動も組み合わせた方がいい。

私はそう考えています。

だから、泳ぐ。スクワットをする。階段を使う。そして涼しくなったら走る(予定)。今のところ、そんな組み合わせにしています。

なぜ運動が必要なのか

ここからは、私自身の勉強も兼ねて少し身体の中まで見てみます。

「運動は身体にいい」これは誰でも知っています。

でも、なぜ身体にいいのか。ここまで説明できる人は意外と少ないかもしれません。

運動すると筋肉が動きます。当たり前ですが、その裏ではかなり面白いことが起きています。

筋肉は、体を動かすものだけではない!

筋肉というと、歩く。立つ。物を持つ。階段を上る。そんな「力仕事担当」の組織だと思われがちです。たしかに、それは間違っていません。

でも、筋肉はそんな単純な部署ではありません。実は、身体の代謝をかなり大きく引き受けている、なかなか働き者の組織です。特に面白いのが、血糖との関係です。

食事をすると、炭水化物などからブドウ糖が血液中に入ってきます。このブドウ糖は、そのまま血液中をいつまでも漂っていてもらっては困ります。そこでインスリンなどの働きによって、さまざまな組織がブドウ糖を取り込みます。

そして、その大きな受け皿の一つが骨格筋です。つまり筋肉は、「身体を動かすための肉」であると同時に、血液中の糖を引き受ける巨大な倉庫でもあるわけです。

しかも、この倉庫は少し面白い仕組みを持っています。筋肉が収縮すると、GLUT4という、ブドウ糖を細胞内へ取り込むための輸送体が、筋細胞の表面へ移動します。

名前は急に大学の講義っぽくなりますが、やっていることはそれほど難しくありません。

イメージとしては、普段は倉庫の奥にしまわれている搬入口が、筋肉を動かすと、「はい、荷物来ました」と表に出てくる感じです。

そして興味深いのは、この反応がインスリンの働きだけに頼っているわけではないことです。

つまり、筋肉を動かすこと自体が、血液中の糖を筋肉へ取り込むスイッチになる。これが、「血糖が気になるなら運動しましょう」と言われる理由の一つです。

単に、「運動するとカロリーを消費するから」という話だけではありません。身体の中では、もっと直接的な変化が起きています。

さらに、運動を習慣的に続けていると、筋肉の中のGLUT4の量や、インスリンに対する反応にも適応が起きます。

要するに、身体は、よく使う仕組みを、少しずつ使いやすくしていくということです。

これは実によくできています。

逆に言えば、ほとんど筋肉を使わない生活を続けながら、「最近、代謝が落ちた気がするんですよね」と言われると、身体側からすれば、「いや、そもそも使われていませんので」と言いたくなるかもしれません。

もちろん、代謝は筋肉だけで決まるわけではありません。年齢、食事、ホルモン、睡眠、病気、薬。いろいろな要素があります。

ただ、筋肉が単なる「見た目」や「力」の話ではないことは知っておいて損はありません。

筋トレをして腕が太くなる。スクワットをして脚が強くなる。それももちろん大事です。

でもその裏では、糖を処理する能力や、エネルギー代謝に関わる仕組みまで動いているということなんですね。

ミトコンドリアまで変わる

もう一段、細胞の中へ入ります。

細胞の中には、ミトコンドリアがあります。ざっくり言えば、栄養と酸素から、身体が使えるエネルギーを作る場所です。

持久的な運動を繰り返すと、骨格筋ではミトコンドリアの量や機能にも適応が起こります。

つまり身体は、「この人、最近よく動くな」と判断すると、それに対応できるように身体そのものを変えていく。わけです。

身体は完成品ではありません。使い方によって変わります。

逆に言えば、使わなければ、使わない生活に適応します。自分自身で体は進化も退化もするわけです。

運動すると「自律神経が整う」は本当か

これはよく聞くワードです。便利なのですが、そもそも「整う」とは何なのか。

交感神経と副交感神経が50対50なら正常、というものではありません。

私が週に何度か水泳をして、心拍数が150くらいまで上がっている時は、当然身体は安静時とは違う状態です。心拍数も呼吸数も上がります。

それは異常でも、「自律神経が乱れている状態」でもありません。必要な時に身体を興奮させる。そして運動が終われば、また回復する。

むしろ大切なのは、状況に合わせて変化できることです。

研究では、この自律神経による心臓の調節を見る方法の一つとして、心拍変動(HRV)が使われます。

心臓は機械のように完全な等間隔で動いているわけではありません。一拍ごとの間隔にはわずかな揺らぎがあります。この揺らぎには自律神経活動が関係しています。

継続的な運動によって、HRVの一部の指標が改善することは研究でも報告されています。

だから運動と自律神経は確かに関係する。ただし、「運動すると自律神経が整う」だけで説明を終わらせると、ちょっと惜しい。より正確に言えば、継続的な運動によって、心臓を調節する自律神経系にも適応が起こるということです。

睡眠にも関係する

私が健康の条件として重視しているものの一つが、睡眠です。(ショートスリーパーなんて言語道断。)

もちろん、本当に短時間睡眠でも問題のない人はごく一部いるのでしょうが、たいていの人は「寝なくても平気な人」ではなく、寝不足に慣れてしまっている人です。

運動と睡眠については、多くの研究があります。

習慣的な運動によって、主観的な睡眠の質や不眠症状が改善することは、ランダム化比較試験をまとめた研究でも報告されています。まあ、これはそれほど想像に難しくない話でもあります。

現代人を見ていると、身体の疲労より、頭の疲労の方が圧倒的に大きい人が多いように感じます。

一日中パソコンを見る。移動中はスマートフォンを見る。仕事が終わってもメールを見る。家に帰れば動画を見る。ベッドに入ってから、もう一度スマートフォンを見る。

脳には朝から晩まで情報が入り続けているのに、身体の方はというと、ほとんど椅子の上です。

頭はフルマラソン。

身体は観客席。

そんな一日になっている人も少なくありません。

そして夜になると、「頭は疲れているのに眠れない」という少し不思議な状態になる。でも考えてみれば、そこまで不思議でもありません。

人間は本来、昼間に身体を使い、夜になれば休むという生活をしてきました。もちろん現代社会で昔と同じ生活をする必要はありませんが、身体をほとんど使わず、脳だけを酷使する生活が、睡眠にとって理想的とは考えにくい。というのは、かなり自然な話だと思います。

ただし、「運動すれば眠れる」とまで単純化するつもりはありません。

睡眠には、ストレス。生活リズム。光。カフェイン。アルコール。病気。薬。そして寝室環境など、実にいろいろなものが関係します。

睡眠というのは、なかなか面倒くさい。昼間は眠いのに、いざ寝ようとすると目が冴える。人間の身体は、こちらの都合だけでは動いてくれません。

それでも、一日中ほとんど身体を動かしていないのに、「最近、夜よく眠れないんですよね」というのであれば、睡眠薬やサプリメントを探す前に、一度、日中、身体をちゃんと使っているだろうか。と考えてみる価値はあると思います。

眠るために必要なのは、身体を限界まで疲れさせることではありません。ただ、頭だけで一日を終わらせないこと。これも、良い睡眠をつくるための一つの方法だと思っています。

若くいたい人にも、運動を勧めたい

今回の記事は、病気を予防することだけがテーマではありません。

若く、健康でいたい。という話です。

人を見て、「若いな」と感じる時。私たちは肌のシワだけを見ているわけではないと思います。

姿勢。歩く速さ。立ち上がる時の動き。階段を上る姿。体型。筋肉。表情。そして、身体が軽そうか。

こういうものを全部含めて、なんとなくその人の年齢を感じ取っています。

そう考えると、動ける身体を保つことは、外見上の若さにも関係すると私は思っています。

皮膚と運動にも研究がある

さらに面白いことに、動と皮膚の老化を調べた研究もあります。

持久運動を習慣的に行う人の皮膚や、動物・細胞レベルの研究では、運動によって生じるさまざまな生理的変化が、皮膚のミトコンドリア機能や加齢に伴う変化に関係する可能性が報告されています。

もちろん、「泳いだらシワが消えます」なんて話ではありません。そんなに簡単なら、私は今頃かなり若返っているはずです。

皮膚の老化には、紫外線。喫煙。睡眠。遺伝。食生活。加齢。など多くの要因があります。

ただ、皮膚も身体の一部だということです。

美容というと、何を塗るか。何を入れるか。何を照射するか。どうしても身体の外からのアプローチを考えます。

でも、身体の中の代謝や運動習慣も、まったく無関係ではありません。

これは今回調べていて、私自身も改めて面白いと思ったところです。

さぁ、動こう。 Just Do It(by NIKE)

ヨガでも、水泳でも、ランニングでもいい

では、「結局、何の運動が一番いいんですか?」となります。

私は、目的によると思っています。

心肺機能を高めたい。筋肉を増やしたい。骨に刺激を入れたい。バランス能力を高めたい。リラックスしたい。それぞれで選ぶ運動は変わります。

水泳には水泳の良さがある。ランニングにはランニングの良さがある。筋力トレーニングにも、ヨガにも、ピラティスにも、それぞれ特徴があります。

だから、「○○が一番健康にいい」というより、自分に足りないものを補うように組み合わせるという考え方の方が私は好きです。

私自身で言えば、水泳で心肺機能。スクワットや腕立て伏せで筋力。階段や、これから再開したいランニングで重力下の運動。ストレッチで可動域を保つ。

今のところ、そんなふうに組み合わせています。

運動不足をやめる

運動不足をやめる。そう書くと、毎日ジムへ行かなければいけないように聞こえるかもしれません。

でも、私自身も毎日そんなことをしているわけではありません。

できることを、日常生活の中に散らしています。

今日は泳ぐ。今日は自宅で(妻を担いで)スクワットをする。

エスカレーターではなく階段を使う。

暑すぎる日は無理して走らない。

そういう程度です。

大切なのは、完璧なトレーニングメニューを作ることではなく、身体を使うことを生活からなくさないことだと思っています。

私自身も、若く、健康でいたい。そのために、これからもできる範囲で身体を動かし続けるつもりです。

そして涼しくなったら、ランニングも再開します。(何回言うねん)

ABOUT US
koji(トレ​イン治療院 院長)はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師|国際中医専門員
大阪で治療院を開業して12年。 体は、その人の生き方や時間の積み重ねが静かに現れる場所だと感じています。 中医学を土台に、身体だけでなく心や生活の流れまで含めて整えていく。 そんな治療を大切にしています。 ブログでは、臨床の中での気づきや、体と向き合うための小さなヒントを、自分なりの言葉で書き残しています。 読んだ方の毎日が、少しでも軽くなれば嬉しい。
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