中薬学　解表薬・清熱薬・瀉下薬

回答→ １

【解説】
1.麻黄ー発汗・利水・平喘
2.桂枝ー発汗解表・温経通陽
3.香薷ー発汗解表・利水消腫・和中化湿
4.生姜ー発汗解表・温中止嘔・温肺止咳・解毒
［メモ］
麻黄は発散力が強いので、表虚証には用いない。

回答→ １

※桂枝は辛温で傷陰動血しやすいので、温熱病による陰虚陽盛や血熱妄行には禁忌である。また妊婦や月経過多の者には慎重に用いるべきである。

【解説】
1.桂枝ー発汗解表・温経通陽
2.紫蘇ー発汗解表・行気寛中（「中」は中焦のこと、「寛」は和らげるといった意味）・解魚蟹毒
3.荊芥ー袪風解表・止血
4.防風ー袪風解表・勝湿・止痛・解痙

回答→ ４

【解説】
麻黄の効能は発汗・利水・平喘である。白朮と生姜などと配合すると表証を兼ねる水腫にも使用できることも特徴である。例えば越婢加朮湯である。また代表的な麻黄湯は無汗の表実証に用いる。

回答→ ２

【解説】
紫蘇は発汗解表・行気寛中・解魚蟹毒の作用がある。また紫蘇は脾胃気滞による和胃止嘔の効能もあり、偏寒のものは藿香と、偏熱のものは黄蓮と配合すると胸悶・嘔吐の治療ができる。更に紫蘇は砂仁・陳皮と配合すると止嘔・安胎の効が高まり妊娠嘔吐にも治療ができる。

その他の生薬も辛温解表薬であるが、それぞれの特徴を記す。
1.辛夷ー通鼻竅、散風寒
3.蒼耳子ー通鼻竅、袪風湿、止痛
4.白芷ー通鼻竅・解表・袪風燥湿・消腫排膿・止痛
※白芷は副鼻腔炎の要薬で、辛夷・蒼耳子と配合して蒼耳散がある。
※白芷は陽明経頭痛にも用いられる。

回答→ １

【解説】
荊芥は性味が辛・微温で袪風解表薬であるが、辛涼解表薬である薄荷・金銀花・連翹などと配合すると風熱証による発熱、頭痛、咽頭痛の治療にも使える。例えば銀翹散である。
また荊芥は皮膚疾患（風湿・風熱による湿疹や風疹）にも用いられる。例えば消風散である。
荊芥ってこんなの→ https://www.kampo-view.com/syouyaku/ka016

回答→ ３

【解説】
荊芥は炒炭すれば止血作用があり、他の止血剤と配合すれば衄血・崩漏・便血の治療が可能である。例えば陽風臓毒の下血に用いる槐花散（かいかさん）がある。
※陽風とは‥風邪が陽明経に侵入して化熱したり、肝経風熱が腸胃に横逆したりで風熱の邪が陰絡を灼傷した結果、鮮血が勢いよく出る状態。
※臓毒とは‥湿熱が胃腸血分で蘊結（うんけつ）して毒化し陰絡を損傷した結果に下血となる。この場合の血の色は黒いのが特徴である。

回答→ ２

【解説】
麻黄は生用では解表の働きが強くなり、蜜炙用では平喘に働く。

回答→ ３

【解説】
白芷には燥湿止帯の効能があるので寒湿帯下の治療に用いる。
白芷はこんなの→ https://www.kampo-view.com/syouyaku/ha009

回答→ ４

【解説】
明目とは目がよく見えるようになるということ。明目の作用がある生薬は他にも、蟬蛻（辛涼げ解表薬）、谷精草・蜜蒙花・青葙子・秦皮・熊胆（清熱瀉火薬）、車前子（利水滲湿薬）、磁石（安神薬）、枸杞子（補陰薬）、炉甘石（外用薬）など多くある。

回答→ １

【解説】
他にも、升麻、柴胡もそうである。さらに柴胡には肝鬱解毒、升麻には発表透疹の作用で麻疹の初期に用いるなどが特徴である。

回答→ ４

【解説】
煩渇とは強く喉が渇くことで、その治法が除煩止渇である。
石膏は清熱瀉火薬であるが、陰虚内熱では禁忌である。

回答→ １

【解説】
1.知母ー清熱瀉火、滋陰潤燥
2.芦根ー清熱生津、止嘔、除煩
3.山梔子ー瀉火除煩、清熱利湿、涼血解毒
4.夏枯草ー清肝火、散鬱結、降血圧

回答→ ４

【解説】
1.知母ー清熱瀉火、滋陰潤燥
2.芦根ー清熱生津、止嘔、除煩
3.山梔子ー瀉火除煩、清熱利湿、涼血解毒
4.夏枯草ー清肝火、散鬱結、降血圧

回答→ ３

【解説】
夏枯草は清熱散結の効能があるので痰火鬱結による瘰癧・癭瘤の治療に適している。
※瘰癧ー頚部のリンパ節結核を指す。
※癭瘤ー甲状腺腫を指す。癭病はバセドウ病を指す。

1.竜胆草（清熱燥湿薬）ー清熱燥湿、瀉肝火
2.魚醒草ー（清熱解毒薬）ー清熱解毒、排膿、利尿
3.夏枯草ー清肝火、散鬱結、降血圧
4.金銭草ー（利水滲湿薬）ー利水通淋、除湿退黄、解毒消腫

回答→ ３

【解説】
黄芩は清熱安胎に働く。例えば胎熱による胎動不安には白朮、当帰と合わせる当帰散がある。

回答→ １

【解説】
瀉火解毒の方剤は、例えば実熱火毒の治療に黄連解毒湯がある。黄芩、黄連、黄柏に梔子も加える。黄芩は上焦の熱を、黄連は中焦の熱を、黄柏は下焦の熱を清瀉する。

回答→ ２

【解説】
黄柏には退虚熱の効能がある。例えば大補陰丸は真陰不足・虚火旺盛の病証に対する方剤であるが、知母と黄柏を合わせて虚熱を制し（清源という）、塾地黄・亀板で補陰補髄し（培本という）、この培本と清源をもって腎陰と共に虚火を治療する。
※虚火旺盛においての治療をする場合、補陰補髄だけでは虚火は治療できず、虚熱を制すと腎陰を損なう恐れがあるので、培本と清源で治療を行う。

回答→ ２

【解説】
黄芩は上焦の熱を、黄連は中焦の熱を、黄柏は下焦の熱を清瀉する。「こ（黄芩のごん）れ（黄連のれ）は（黄柏の）」と覚えておこう。

回答→ １

【解説】
知母は陰虚消渇の治療に用いられ、例えば滋陰潤燥剤の玉液湯がある。
玉液湯は生山薬、生黄耆、知母、五味子、天花粉、生鶏内金、葛根を配合する。

回答→ １

【解説】
芦根は清熱止嘔の働きもあるので、胃熱による嘔逆にも使用できる。

回答→ ４

【解説】
消腫排膿は、腫脹を治し、膿を除去する作用である。内服でも外用でもその作用はある。
また天花粉は流産させる働きもあるので、人工流産にも使用される。

回答→ ３

【解説】
石膏は肺熱喘咳や胃火上炎の治療で用いられる。例えば麻杏甘石湯（辛涼解表剤）や玉女煎（ぎょくじょせん）（清臓腑熱剤）である。
1.青葙子ー肝経
2.夏枯草ー肝・胆経
3.石膏ー肺・胃経
4.寒水石ー胃・腎経

回答→ ４

【解説】
知母は清肺瀉火・滋陰潤肺の功能があり、常に貝母（化痰薬）と配合して清肺化痰・止咳の効果を出す。

回答→ ２

【解説】
竹葉は清心・利尿作用を有するので、熱林や心火下移小腸の小便淋痛の治療に、常に車前子、灯心草、木通などと配合する。

回答→ ３

【解説】
菊花は平肝熄风の働きがあるので、肝風頭痛や肝陽上亢による頭痛・眩暈の治療に用いる。

回答→ １

【解説】
傷津口渇には養陰生津の働きのある生地を用いる。例えば益胃湯である。

回答→ １

【解説】
白頭翁は下痢の要薬で、湿熱や熱毒による下痢の治療に用いられる。

回答→どれも可能である。

【解説】
蒲公英は清熱解毒・利湿・消腫散結の効能があるので、選択肢の内癰の治療に用いられる。

回答→１

【解説】
苦寒泄熱の作用で熱結便秘を治療する。
※妊産婦に禁忌は想像できるが、月経期にも慎重に用いる必要あり。

回答→２

【解説】
芒硝は、例えば大承気湯は、実熱積滞による大便燥結の治療に、大黄と配合して用いる。

回答→４

【解説】
郁季仁は利水消腫の働きもあり、水腫腹痛、脚気浮腫の治療に用いる。例えば郁季仁湯である。

回答→３

【解説】
一方、同じ峻下逐水薬で有毒で寒性なのは大戟である。

回答→１

【解説】
1.瀉下攻積、清熱瀉火、解毒、活血袪瘀→ 大黄
2.瀉下、軽堅、清熱→ 芒硝
3.瀉下導滞→ 番瀉葉
4.瀉下、清肝、殺虫→ 芦薈

回答→１

【解説】
大黄は苦寒沈降の性質があり、上炎の火を下泄する効能がある。血熱妄行による吐血や衄血、また火邪上炎による目赤、歯齦（はぐき）腫痛の治療に適する。例えば瀉心湯である。