知ればもっと使える、毎日のツボ。
鍼灸師・国際中医専門員である筆者が、昔から受け継がれてきたツボの効能・効果、名前の由来、場所、押し方、ちょっと意外な豆知識までわかりやすく紹介します。肩こりや頭痛、疲れ、胃腸の不調など、日々のセルフケアに。毎週ひとつ、あなたの身体に役立つツボを覚えてみませんか?
風池 足の少陽胆経のツボ
今回の「今週のツボ」は、首の後ろにある風池(ふうち)です。
首や肩がこったとき、無意識に後頭部の付け根を押して「気持ちいい」と感じたことはありませんか?
そこには、昔から頭痛や首のこわばりなどに使われてきた「風池」というツボがあります。
ところで、なぜ名前に「風」と「池」が入っているのでしょうか。実はこの名前には、昔の人が病気をどう考えていたのかが隠されています。
効能・効果
頭痛、偏頭痛、首・肩こり、めまい、目の疲れ、鼻づまり、風邪の初期など
1.頭痛・首肩の症状
頭痛や偏頭痛、首のこわばりなど、頭から首にかけての症状によく用いられるツボです。
2.目・鼻の症状
目の疲れや目の不調、鼻づまりなど、顔や頭部の症状にも古くから使われてきました。
3.風邪の初期症状
寒気、頭痛、鼻づまりなど、東洋医学で「風邪(ふうじゃ)」と関係すると考えられてきた症状にも用いられます。
名前の由来
「風池」の風は、単なる自然の風だけを意味しているわけではありません。
東洋医学では、身体に不調を起こす原因のひとつとして「風邪(ふうじゃ)」という考え方があります。
そして池は、水がたまるような「くぼみ」を意味します。
風池は、後頭部のちょうどくぼんだ場所にあります。
そこを、昔の人は「風が入り込み、集まる場所」と考えたことから「風池」と呼ばれるようになったとされています。
ツボの場所

風池は、後頭部の髪の生え際付近にあります。
首の後ろにある太い筋肉を上へたどっていくと、後頭骨の下あたりに左右それぞれくぼみがあります。そこが風池です。
正式には、後頭骨の下、胸鎖乳突筋と僧帽筋の上端の間にあるくぼみに位置します。
左右に1つずつあります。
豆知識 昔の人にとって「風」は病気の原因だった?
「風邪」という文字。
私たちは普段、これを「かぜ」と読みますよね。
ところが東洋医学では、同じ文字を「ふうじゃ」と読みます。
昔の中国では、自然界の「風」が身体に入り込むことで、さまざまな症状が起こると考えられていました。
風は突然吹き始め、方向を変え、あちこちに動きます。
そのため、急に起こる頭痛、めまい、鼻づまり、首のこわばりなど、症状が突然現れたり変化したりするものも「風」の性質と結びつけて考えられてきました。
風池は、そんな「風」に関係する代表的なツボのひとつです。
ツボの押し方
風池は、自分でも比較的探しやすいツボです。
両手を後頭部に回し、左右の親指を風池のくぼみに当てます。
そこから、頭を少し後ろへ預けるようにしながら、斜め上方向へゆっくり押します。
強くグリグリ押す必要はありません。
5秒ほどゆっくり押す → 力を抜く
これを3回程度繰り返してみましょう。
デスクワークやスマートフォンを長時間使ったあとなど、首の付け根が重く感じるときにも試してみてください。
押してみると、「そこそこ!」と感じる方も多い場所です。
今週、首や肩が少し疲れたときに、一度自分の「風池」を探してみてください。
セルフケアをしても不調が続くときは
痛みや身体の不調は、症状が出ている場所だけを見れば分かるとは限りません。
トレイン治療院では、鍼灸・マッサージ・整体を組み合わせながら、身体の動きや筋肉の緊張、姿勢、生活習慣なども確認し、その方に合わせて施術しています。
「自分の場合は何が原因なのだろう?」
「セルフケアをしているけれど、なかなか良くならない」
という場合は、お気軽にご相談ください。






