もくじ
登場人物
今回のゲスト
ユカリさん(40代・看護師・総合病院勤務)
【主な悩み】
病棟でフルタイム勤務、日勤・夜勤が混在するゆかりさん。「夜勤明けや連勤が重なると、眠りにつくタイミングがわからなくなるんです。ベッドに入っても呼吸が浅くて目が冴えちゃうし、朝方に何度も目が覚めてしまう…。体は休みたがっているのに、どうしてこんなに眠れないんだろうって…ずっとモヤモヤしてます。」

うむ、それは“呼吸の波”と“自律神経のスイッチ”が噛み合っていない証拠じゃな!
睡眠ってのは“深い呼吸”とセットで来るものなんじゃが、これが乱れると眠りも乱れるんじゃよ。
🌿 なぜ呼吸と眠りはセットなのか?
呼吸は自律神経と密接に結びついています。浅い呼吸は交感神経(戦う・興奮系)を優位にし、深い呼吸は副交感神経(休息・回復系)を促進します。
夜勤や不規則なリズムが続くと、自律神経の切り替えがスムーズにいかなくなり、結果として「寝たいのに眠れない」状態が起きやすくなります。
🧠 香りは呼吸を“整えるスイッチ”
香りの分子(芳香成分)は、鼻の奥の嗅覚受容体から直接脳へと情報を伝えます。
これは視覚や聴覚よりも早く、感情や自律神経の中枢にアクセスするルートです。
研究によって、天然香材の香りの吸入が
などにつながることが示されており、これは深い呼吸・リラックス・眠りの質向上に関係すると考えられています。
(後述の論文参照)
🍂 睡眠を助ける“おすすめ香材”
◎ 白檀(びゃくだん)
やさしく甘い香りで、古来より瞑想や坐禅に用いられた香り。深い呼吸と鎮静作用をサポートし、寝入りの助けになります。
◎ 乳香(にゅうこう)
古代から宗教儀式や安眠に使われてきた香材。呼吸器系の安定、情緒の落ち着きを促しやすい香りとされます。
◎ 桂皮(けいひ)
ほんのり甘くスパイシーな香り。血行や体内循環を助け、身体をあたためることで呼吸を深くします。
◎ 安息香(あんそくこう)
ストレス緩和と“穏やかな眠り”をサポートする香りで、東洋でも“安らぎ”を象徴する香材です。

なんだか香りをイメージしただけでも、深呼吸したくなりました…(笑)
でも実際どうやって取り入れればいいの?

それじゃな!“呼吸の入り口”に香りを置くのじゃよ。
一度ゆっくりと…香りを吸いながら、吐く時も丁寧に…
それを続けるだけで、身体が変わってくるもんじゃ。
🧩 日常でできる“眠り香りルーティン”
🌙 就寝前15分の“香り誘導”
この“香り×呼吸のセット”が自律神経の切り替えを助けます。
🌟 眠りの質が変わると…
呼吸と香りの関係は、ただの嗜好ではなく脳・神経・ホルモン・循環系統の結びつきに働きかけます。
眠りが深くなると身体の回復力が高まり、日中の仕事、集中力、気分の安定度も自然と変わっていきます。

呼吸に意識を向けるだけでもリラックスできるのに、香りを組み合わせると、こんなにも深く眠りにつながるなんて…。
しかも科学的な裏付けがあるって聞くと、医療現場にいる私としても納得です。
これはぜひ、夜勤明けでクタクタになってる同僚たちにも教えてあげたい!
🔬参考にした研究論文一覧
・Li, M. et al. (2017). Effects of Pogostemon cablin essential oil on mood states and salivary cortisol. Evidence‑Based Complementary and Alternative Medicine. https://doi.org/10.1155/2017/4347325
・Kim, Y. S. et al. (2021). Clove essential oil inhalation reduces oxidative stress and enhances vitality. Journal of Ethnopharmacology, 275, 114154.
・Chen, H. et al. (2019). A review of Xiangfu (Cyperus rotundus): traditional uses, phytochemistry and pharmacology. Journal of Traditional and Complementary Medicine, 9(1), 93–98.
・Wang, J. et al. (2020). Effect of Atractylodes lancea aromatic therapy on fatigue. Chinese Journal of Integrative Medicine, 26(5), 362–367.
🚉次回予告
「ストレスでお腹が張るんです…」“香りの力”が整える、胃腸と感情のつながり。
第5話では、日々のプレッシャーで、気づけばお腹に違和感。というお話。
緊張やストレスが消化に影響を与えるメカニズムと、藿香(かっこう)・厚朴(こうぼく)・陳皮(ちんぴ)などの香りがもたらす“内臓からの癒し”について、東洋医学と最新研究をもとに解説します。
次回のゲストは、デスクワークに追われる会社員の男性。ぜひお楽しみに!🚋✨
👉【▶ 第5話へ進む】
👉【▶︎薬香についてはこちら】













最近、夜勤明けとか休日に昼寝しても、身体が“眠るモード”にならなくて…
気づいたらスマホ見てたり、なんとなく呼吸も浅い気がして…。
正直、眠れないせいで日中も集中できないです。