天候で症状が悪化する理由〜体の幅の話〜

「頭が痛い。これは、きっと雨が降るぞ。」

皆さんの周りの知人にも、このような人間気圧計はいませんか?

鬼太郎の妖怪アンテナ級の感度で今日の天候を知らせてくれる気象予報士。

笑い話のようでいて、本人はけっこう真剣です。なぜなら本当に痛いから。

では、天候で症状が悪化するというのは、気のせいなのでしょうか。

今回は、AIも使いながら調べた研究結果も見ながら、整理してみたいと思います。

私たちの体は、いつも同じ場所に止まっていません。

良い日もあれば、悪い日もある。軽い日もあれば、重い日もある。

それでも多くの人は、ふらつきながら戻ってきます。

その様子を、私はひとつのイメージで捉えています。

上と下に、二本の線がある。

その間を一本の螺旋が、揺れながら前へ進んでいく。

螺旋は、毎日少しずつ上下に振れながら、でも確かに進んでいく。

普段は、その上下の線を越えない。

あるいは、越えてもすぐに戻ってくる。

だから「今日はちょっと頭が重い」「肩が張る」くらいで済む。

ところが、越えたあとに戻れない日がある。

境界線の外に出たまま、体が戻り方を忘れてしまったような日がある。

それが、症状が長引くということです。

天候は、外の世界の変化です。

私たちは毎日、外の変化に合わせて、無意識に微調整をしています。

気温が下がれば血管を締める。

湿度が上がれば汗のかき方を変える。

気圧が落ちれば、自律神経の働き方も揺れる。

つまり、天候が変わるということは、体にとっては「調整の仕事が増える」ということです。

幅が広い人は、その仕事をこなせます。

でも幅が狭い人は、こなせない。

だから境界線を越えてしまう。

天候は、いきなり症状を作り出すというより、すでにギリギリで保っている体の背中を、そっと押してしまう。

最後のひと押しになりやすい。

そんなふうに考えると、体感と現実がつながります。

ここからは研究の話です。

AIも使いながら調べた範囲では、天候が症状を悪化させるという話は「あるとも言えるし、強くは言い切れない」が現実です。

症状によって差が大きいからです。

特に研究が多いのは、頭痛、とくに片頭痛でした。

👀何を調べた研究か
気温や気圧などの変化が片頭痛の誘因になり得るかを、複数研究をまとめて検討。
💡結論
気温や気圧の変化が、片頭痛の発作と関連し得るという方向の結論。
情報源:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40246758

👀何を調べた研究か
天候と片頭痛の関係を近年研究から整理。
💡結論
関連を示す研究はあるが結果は一貫しない。天候の影響は「ある人にはある」が、決定打としては断言しにくい。
情報源:https://link.springer.com/article/10.1007/s11916-024-01216-8v

👀何を調べた研究か
片頭痛と気圧変化の関係を観察データとして追った研究。
💡結論
気圧変化が誘因や悪化要因になり得ることを示唆。
情報源:https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/50/18/50_18_1923/_article

👀何を調べた研究か
関節痛や腰痛などと天候の関係をまとめて検討。
💡結論
多くの筋骨格痛では、天候が明確なリスク因子とは言いにくい。
情報源:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38340613

研究をまとめると、こうです。

片頭痛では関連を示す研究が比較的多い。

一方で、全ての症状で「天候が原因」と言えるほど強い結論ではない。

つまり、天候の影響は「ゼロではないが、万能の説明でもない」。

ん〜。なんとなく分かってはいたけど、すっきりしない結果ですね🤨

天候で左右される人は、天気に弱いのではなく、今の体の許容範囲が狭くなっている可能性があります。

睡眠不足がたった1日でもあれば一気に体調が崩れやすい。

常に疲れが回復しにくい。

冷えや湿度の変化に反応しやすい。

食事が少し乱れただけで胃腸が不快になる。

月経の度に不調になる。

感情の揺れが、そのまま体に出やすい。

謎に定期的に肌荒れをする。

こういう時期は、螺旋が境界線のすぐそばを通っています。

ほんの少しの外的変化で、線を越えてしまう。

だからこそ、これは「気のせい」ではなく、

体が出している立派なサインでもあります。

東洋医学では、天候は外から入ってくる影響として捉えます。

風、寒、湿など、名前は古くても、言っていることは意外と現代的です。

外の変化に、体がついていけないときに症状が出る。

外の揺れを受け止める力が落ちると、境界線を越える。

そして戻るのに時間がかかる。

結局、私が言いたいのはひとつです。

天候は変えられない。

でも、体の幅は広げられる。

天候の変化に振り回されないようにするために、トレイン治療院ができることは「幅を広げる」ことです。

首肩や顎周りの緊張をゆるめる。

呼吸を深くする。

胃腸の弱りを立て直す。

睡眠の質を整える。

冷えや循環を改善する。

それらは派手ではありません。

でも、境界線を越えにくくするには十分に力があります。

天候が崩れる前に、崩れない体を作っておく。

そのための下地を整える。

それが、私が提供したいケアです。


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ABOUT US
koji(トレ​イン治療院 院長)はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師|国際中医専門員
大阪で治療院を開業して12年。 体は、その人の生き方や時間の積み重ねが静かに現れる場所だと感じています。 中医学を土台に、身体だけでなく心や生活の流れまで含めて整えていく。 そんな治療を大切にしています。 ブログでは、臨床の中での気づきや、体と向き合うための小さなヒントを、自分なりの言葉で書き残しています。 読んだ方の毎日が、少しでも軽くなれば嬉しい。
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