
おしらせ
今日のブログ
―観念(思い込み)に揺さぶられ、それでも前へ進もうとする人の物語―
最近、私がもっともエネルギーを費やしていることがある。
それは、訪問事業部を共に立ち上げたPさんのことだ。
今年2月。
彼は「これなら自分にもできる」と信じて、新しい挑戦を始めた。
ケアマネジャーさんへの営業をコツコツ続けていれば、いつか少しずつ利用者は増えていく。
Pさんは、その未来を素直に信じていた。
しかし、現実は予想以上に静かだった。
挨拶へ行っても反応は薄く、
紹介の気配もなく、
数字も変わらない。
努力家であり、まじめであり、
優しい人だからこそ、
「自分だけが取り残されている」
そんな感覚が深く刺さったのだと思う。
そしていつしか彼は、
信じていた未来そのものが信じられなくなっていた。
■ 人には“観念(思い込み)”がある
しかし、その観念が心の声を書き消してしまうことがある
観念とは、
「こうあるべき」「こうでなければならない」といった心の地図のようなもの。
観念自体は悪くない。
むしろ人生を支えてくれる場面も多い。
でも、観念が強すぎると、
本来聞こえるはずの“心の声”をかき消してしまう。
・本当は休みたいのに「休んではいけない」
・本当は挑戦したいのに「自分なんて」と抑え込む
・本当は助けてほしいのに「迷惑をかけてはダメ」
人は観念に支配されると、
心の声がまるで“踏み絵”のように踏まれてしまう。
感情に振り回されているときは、要注意だ。
それは観念が強く働き過ぎている証拠。
その典型例を、私はPさんとの会話で目の当たりにした。
■ 観念が強いと、本音が揺れているように見える
ある時、私はPさんに尋ねた。
「今の事業を辞めたいけど辞められないのか?
それとも、本当はやりたいけど続けられないのか?」
収入の不安、未来の不安、自己否定……
どれが本音なのか知りたかった。
するとPさんはこう答えた。
「日によって両方あります。」
この答えを聞いて私は確信した。
本音が揺れているのではない。
心が弱いのでもない。
“観念が日によって違う方向に彼を引っ張っている” のだ。
辞めたい日もある。
続けたい日もある。
この状態は“心の迷い”ではなく、
本当の声が観念に埋もれてしまっている状態だ。
人は観念が強すぎると、
辞めるべき理由も、続けるべき理由も、
どちらも大量に作り出してしまう。
だからこそ、心の声が聞こえにくくなる。
■ その観念はまるで“踏み絵”のようだった

ある日、私はPさんにこう伝えた。
「自分に向かって“私はすごい人だ。よくやってる”と言ってあげてください。」
しかし彼は、きっぱりと拒否した。
「違います。」
「じゃあ、帰りのバイクで小さな声で言ってみてください。」
これも拒否。
「じゃあこれは、私からのお願いです。」
それすらも拒否。
その瞬間、私は悟った。
彼には“自分を肯定してはいけない”という絶対的な観念がある。
それは、まるで踏み絵のようだった。
キリスト教徒が“信じる神”を踏まないように、
Pさんも絶対に譲らない信念を持っている。
その信念が、
守っているようで、実は彼を苦しめ続けている。
正直に言うと、私は少し感情的になった。
どうしてそこまで自分を縛る必要があるのかと、切なくなった。
■ 最近読んでいる本が、Pさんの状況を照らしてくれた
そんな中、最近読んでいた
『悪魔とのおしゃべり』 の一節が
Pさんの状況をそのまま映し出して見えた。
そこには “ブランコの法則” が書かれていた。

■ ブランコの法則 ― 後ろに振られている時間こそ、前に飛ぶ準備
ブランコをこぎ始めた瞬間を思い出してほしい。
こいでもこいでも、なかなか前に進んでいる気がしない。
むしろ後ろに戻っているように感じる。
しかし外から見ている人にはわかる。
「あ、揺れが大きくなってきている。」
「そろそろ前に飛ぶぞ。」
つまり、
● 本人には“止まっているように見える時間”こそ
● “前に進むエネルギーが溜まっている時間”なのだ。
後ろへ大きく引かれるほど、
次の一歩は勢いよく前へ伸びる。
今のPさんはまさに、
後ろへ引かれている時間にいる。
信じていた未来が見えなくなり、
観念が暴れ、
心の声が聞こえなくなる。
でもそれは停滞ではない。
前進の前兆だ。
私は外から見てハッキリ思う。
「あ、大きな揺れが来る前や。」
■ 東洋医学で見ると“陰の時期”

そして陰が深いほど陽は強くなる
東洋医学には
「陰が深いほど、陽は強くなる」
という教えがある。
不幸は不幸ではなく、
幸せへ向かうための準備。
今の苦しさは“陰”であり、
これから来る“陽”のために必要な時間。
私は心からそう思っている。
■ 私は“ケツメイシ宗教”にもハマっている
この歌詞をPさんとあなたに捧げたい
ここまで重たい話もしてきたが、
実は私は別の“宗教”にもハマっている。
そう。
ケツメイシ宗教。
(もちろん冗談です。)
その中の「叫び」という曲。
このサビのメッセージは、
今のPさんにこそ届けたい。
「思い込みを捨てろ。
そして思いつきを拾え。」
観念(思い込み)を手放し、
心の奥から湧いてくる“思いつき”に素直に従ってみろ。
人生を動かすのは
頭がつくる観念ではなく、
心が生む“思いつき”だ。
だからこの言葉を、
彼にも、この記事を読んでくれているあなたにも捧げたい。
■ 続けても、辞めてもいい
大切なのは観念ではなく「心の声」で選ぶこと
Pさんが続けると言えば、私は応援する。
辞めると言えば、その道も応援する。
選ぶべきは“正しさ”ではない。
観念でもない。
選ぶべきは、心の声。
その声は、必ずあなたを前へ連れていく。
■ 読者のみなさんへ ― 最後のお願い(ユーモアを添えて)
Pさんへの励ましコメント、お待ちしています。
「がんばれ!」
「応援してます!」
どんな言葉でも嬉しいです。
そしてもし……
訪問マッサージの紹介もしていただけたら最高です。(笑)
あなたのひと言が、
誰かのブランコを大きく押す力になるかもしれません。







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