問題 実熱便秘の症状はどれか?
1.便乾、舌紅少苔、脈細数
2.便秘、脘悶噯気、胸脇脹満
3.高熱便秘、腹満脹痛、舌紅苔黄
4.大便乾結、排出困難、少気乏力
5.大便秘結、畏寒肢涼、脈沈遅
回答→ 3
問題 患者、腰膝痠軟、小便が頻数かつ透明で、尿後余瀝不尽、舌淡脈弱。その証候はどれか?
1.腎陽虚
2.腎気不固
3.腎精虧損
4.腎陰虚
5.肝腎陰虧
回答→ 2
問題 気短を引き起こす主な病機はどれか?
1.肺失宣降、肺気上逆
2.肺気壅滞、或いは腎不納気
3.痰気交阻、気道不暢
4.肺気鬱阻、肺失宣発
5.肺気不足で呼吸が続かないほど弱い
回答→ 5
問題 患者、胸脇が脹満かつ走竄疼痛で、脇下に痞塊があり、性情抑鬱、舌紫暗、脈渋。その証候はどれか?
1.気滞
2.気滞血瘀
3.気虚血瘀
4.気滞血虚
5.寒凝血瘀
回答→ 2
問題 気滞証の特徴はどれか?
1.頭昏眼花
2.脹悶疼痛
3.噯気悪心
4.腹部下墜
5.手足の痺れ
回答→ 2
問題 大量に出血し、顔色が蒼白、四肢厥冷、汗出淋漓、脈微欲絶。その証候はどれか?
1.気血両虚
2.気不摂血
3.気隨血脱
4.気滞血瘀
5.気虚血瘀
回答→ 3
【解説】
気随血脱とは、文字通り「気が血に随(したが)って脱する」、つまり大量の出血によって、血とともに気が急激に失われる病態を指します。中医学において、「気」と「血」は互いに依存し、生命活動を支える重要な要素です。血は気の源であり、気は血を運行させ、体内に留める役割(固摂)を担っています。
問題 患者、発熱汗出、悪風頭痛、脈浮緩。その証候はどれか?
1.実寒
2.虚寒
3.実熱
4.虚熱
5.表虚
回答→ 5
問題 浮緊脈の主病はどれか?
1.表虚
2.表寒
3.表熱
4.表湿
5.傷風
回答→ 2
問題 患者、高熱が2日目。突然四肢抽搐、角弓反張、牙関緊閉、両目上視、面紅目赤、舌紅絳苔黄、脈弦数有力。その証候はどれか?
1.熱極生風
2.肝火上炎
3.肝陽化風
4.陰虚動風
5.血虚生風
回答→ 1
【解説】
2.肝火上炎
肝の熱が上部に燃え上がる病態ですが、通常、痙攣や麻痺といった「風」の症状は伴いません。
3.肝陽化風
肝腎の陰液不足による「虚証」が根本にあり、慢性的に進行します。今回の症例にあるような、高熱が引き起こす急激な病態とは異なります。
4.陰虚動風
陰液の不足による虚風であり、手足の震えや微細な動きが主で、今回の症例にあるような激しい痙攣は通常見られません。
5.血虚生風
血の不足による虚風であり、手足の痺れや筋肉の引きつりが主症状です。面紅目赤や有力な脈といった実熱の症状は見られません。
問題 腎陰虚証で見られる症状はどれか?
1.形寒肢冷
2.呼多吸少
3.遺精
4.小児の骨骼痿軟
5.胎動易滑
回答→ 3
【解説】
腎陰虚証は腎の陰液が不足した病態です。腎は「精」を蓄え、体の成長や生殖機能を司るため、腎の陰液が不足すると、その機能に様々な影響が現れます。
「遺精」は、性交や自慰行為を伴わない射精を指し、夢精や滑精(昼間に自然に出る)として現れます。これは、腎陰が不足し、相対的に熱(虚熱)が盛んになった結果、精室(精を蓄える場所)が熱に乱されることで起こります。
したがって、「遺精」は、腎の固摂機能が弱まった結果として起こる「腎気不固」だけでなく、腎陰虚による「虚熱」が引き起こす症状としても見られるため、腎陰虚証の重要な症状の一つとなります。
問題 表寒証に見られないのはどれか?
1.悪寒発熱
2.頭身疼痛
3.鼻塞、清涕が流れる
4.無汗
5.舌苔薄黄
回答→ 5
【解説】
舌苔薄黄は表熱を反映する症状です。
問題 肺癰の症状はどれか?
1.胸部が悶痛かつ痞満
2.胸部に脹痛と遊走痛、げっぷがでると痛みが軽減
3.胸痛で膿血混じりの生臭い痰を吐く
4.胸痛が背中まで貫き、面色が青灰
5.胸脇脹痛、咳唾で痛みが引き起こす
回答→ 3
問題 燥邪犯肺の症状はどれか?
1.咳嗽、痰が稀薄で色白
2.咳嗽気喘、痰が黄稠
3.痰が稀薄で色白、悪寒発熱を兼ねる、無汗
4.咳嗽気喘、痰が多く白色で吐き出し易い、胸悶
5.咳嗽、無痰或は痰が少なく、粘稠で吐き出し難い
回答→ 5
問題 肝陽上亢に属さない症状はどれか?
1.眩暈耳鳴
2.面紅目赤
3.情緒が激動し易い
4.腰膝痠軟
5.両目乾渋、視物不清
回答→ 5
【解説】
両目乾渋、視物不清は肝陰虚に見られる症状です。
問題 食積で見られる舌象はどれか
1.薄白苔
2.黒燥苔
3.黄燥苔
4.灰乾苔
5.腐苔
回答→ 5
問題 肺癰の症状はどれか?
1.胸部が悶痛かつ痞満
2.胸部に脹痛と遊走痛、げっぷがでると痛みが軽減
3.胸痛で膿血混じりの生臭い痰を吐く
4.胸痛が背中まで貫き、面色が青灰
5.胸脇脹痛、咳唾で痛みが引き起こす
回答→ 3
問題 患者、胸脇と乳房が脹痛、憂鬱で落ち込む、来潮時に腹部に刺痛、経血の色が紫黯で量少、血塊あり、舌紫暗、脈弦渋。その証候はどれか?
1.肝気鬱結
2.瘀血阻滞
3.気滞血瘀
4.気滞血虚
5.寒滞肝脈
回答→ 3
【解説】
患者は、「胸脇と乳房が脹痛」「憂鬱で落ち込む」といった気の滞りを示す症状が顕著に現れています。その上で、「来潮時の刺痛、経血の色が紫黯で血塊」といった血の滞りを示す症状が加わっています。
この症状の現れ方は、まず気が滞り、それが血の滞りを引き起こした「気滞血瘀」の典型的なパターンに合致します。
気滞血瘀と瘀血阻滞の鑑別
特徴 | 気滞血瘀 | 瘀血阻滞 |
---|---|---|
病態の発生順序 | まず「気の滞り」が起こり、次に「血の滞り」を引き起こす。 | まず「血の滞り」が起こり、次に「気の流れ」を阻害する。 |
根本的な原因 | 情志不遂やストレスなど。 | 外傷、打撲、出血、または内臓の病変など。 |
痛みの特徴 | 走竄痛(痛みが移動する)が主。脹痛が顕著。 | 固定痛(場所が変わらない)が主。刺すような痛みが顕著。 |
精神症状 | 憂鬱、イライラ、気分が落ち込むなど、精神的な症状が顕著。 | 精神症状は二次的で目立たないことが多い。 |
しこりや腫瘤 | 気の滞りによる痞塊(張る感じ)。比較的軟らかく、消散しやすい。 | 血の滞りによる癥瘕(硬いしこり)。より硬く、固定しやすい。 |
脈象 | 脈弦渋。 | 脈渋。 |
舌象 | 舌質が紫暗、舌に紫斑。 | 舌質が紫暗、舌に瘀斑や瘀点。 |
典型的な症状 | 胸脇や乳房の脹痛、憂鬱で落ち込む、月経痛、月経の色が紫暗、血塊あり。 | 刺すような固定した痛み、月経痛、無月経、しこりや腫瘤。 |
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問題 神識不清、言語重複、言語が時断時続、語声が低微無力。これらの症状群を称するのはどれか?
1.譫語
2.錯語
3.独語
4.鄭声
5.語謇
回答→ 4
【解説】
鄭声の病態と特徴
・神識不清: 意識がはっきりしない状態。
・言語重複: 同じことを何度も繰り返して話す。
・言語が時断時続: 話が途切れ途切れになる。
・語声が低微無力: 声が低く、弱々しく、力がない。
1.譫語
意識がはっきりせず話が支離滅裂になる点は似ていますが、声は通常、高くて力強いのが特徴です。これは熱邪が盛んな「実熱証」に多く見られます。
2.錯語
精神状態は比較的正常ですが、言葉のつじつまが合わず、後で自分で言い間違いに気づくのが特徴です。
3.独語
意識は正常で、ブツブツと独り言を言います。他人がいると止まることがあり、これは寒証や虚証に見られます。
5.語謇
言葉がスムーズに出ず、どもるような状態を指します。これは、気血の巡りが滞ったり、脳の機能に問題がある場合に見られます。
問題 表寒証に見られないのはどれか?
1.悪寒発熱
2.頭身疼痛
3.鼻塞、清涕が流れる
4.無汗
5.舌苔薄黄
回答→ 5
問題 血虚証に属する症状はどれか?
1.両顴潮紅
2.神疲乏力
3.面色萎黄
4.手足厥冷
5.舌紅脈細
回答→ 3
問題 患者、胃脘墜脹1年間、ここ1週間で悪化した。面色萎黄、眩暈乏力、納呆食少、食後腹脹、大便溏、舌淡、苔白、脈細弱、X線検査で胃下垂の所見。その証候はどれか?
1.脾陽虚
2.脾陰虚
3.中気下陥
4.腎気不固
5.寒湿困脾
回答→ 3
問題 五輪の中で白晴が属するのはどれか?
1.血輪
2.風輪
3.気輪
4.水輪
5.肉輪
回答→ 3
【解説】
「望診」では、目の各部位を「五輪」として捉え、それぞれを特定の五臓(心・肝・脾・肺・腎)と関連づけて病態を観察します。
問題にある「白睛」は、目の白い部分、つまり白眼を指します。五輪の理論では、白睛は「気輪」と呼ばれ、「肺」に属すると考えられています。
これは、肺が「気」を司り、体の各部へ気を巡らせる働きを持つことに由来します。目の白い部分は、気血の巡りを反映しやすい部位であるため、肺の状態を観察する重要な手がかりとなります。例えば、白睛が赤くなっている場合は、肺に熱があると考えられます。
五輪 | 目の部位 | 所属する臓腑 | 関連する病態例 |
---|---|---|---|
血輪 | 目頭、目尻の血絡(赤い肉の部分) | 心 | 血熱(血絡が紅赤)、血瘀(血絡が紫暗)、血虚(血絡が淡白)など |
風輪 | 瞳の黒い部分(虹彩) | 肝 | 肝火上炎(虹彩が赤く腫れる)、肝風内動(虹彩の異常な動き)、肝血虚(虹彩の色が淡い)など |
気輪 | 白睛(白眼) | 肺 | 風熱犯肺(白睛が赤くなる)、肺陰虚(白睛に乾燥感や黄ばみ)、肺気虚(白睛に光沢がない)など |
水輪 | 瞳仁(瞳孔) | 腎 | 腎陰虚(瞳孔が光に過敏になる)、腎精不足(瞳孔が散大し、視力が低下)など |
肉輪 | 眼胞(まぶた) | 脾 | 脾気虚弱(まぶたがむくむ)、脾湿(まぶたが重く、腫れぼったい)、脾虚(まぶたが痩せ細る)など |
問題
1.
2.
3.
4.
5.
回答→
【解説】
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