同じ問題を繰り返すと「答えの位置」や「番号」だけを覚えてしまい、理解できているか判断しにくくなるため、
選択肢の並びは表示のたびに入れ替わります(内容の正誤は変わりません)。
問15 筋細胞の特徴として正しいのはどれか。
深掘り問15 解説(筋の“連結構造”と“貯蔵イオン”で整理)
この手の問題は「どの筋に、どの結合装置があるか」「筋小胞体に何が貯蔵されるか」をセットで覚えると安定します。
- 心筋:細胞同士が介在板で連結。介在板の構成要素にギャップ結合(電気的連絡)があり、興奮が広がりやすい。
- 平滑筋:介在板というより、細胞間の連絡(ギャップ結合の存在は部位により)で協調収縮するが、国試の整理では「介在板=心筋」と割り切る。
- 心筋が分布するのは心臓壁。大動脈の壁は平滑筋が主体(血管平滑筋)。
- 筋小胞体(SR):収縮のスイッチになるCa²⁺を貯蔵する。Na⁺ではない。
覚え方:「心筋=介在板=ギャップ結合」「SR=Ca」。
心筋細胞は介在板を介して電気的に連絡し、その構成要素としてギャップ結合をもちます。
筋小胞体に多いのはナトリウムではなくカルシウムです。
問16 下肢の骨の説明で正しいのはどれか。
深掘り問16 解説(ランドマーク:粗線・顆・果・脛腓関節)
- 小転子:大腿骨近位の内側下方に突出(腸腰筋の停止部)。「内・下」で覚える。
- 粗線(linea aspera):大腿骨骨幹の後面。前面ではない。
- 顆(condyle)は関節面の隆起で、脛骨なら近位端(膝側)に内側顆・外側顆がある。
- 遠位端の内側は顆ではなく内果(medial malleolus)の用語が出やすい(足関節の“くるぶし”)。
- 脛腓関節は近位脛腓関節(膝付近)と遠位脛腓関節(足関節付近)の2つ。選択肢3は“遠位だけ”と断定している点がひっかけ。
コツ:「顆=膝」「果=足首」をまず固定すると迷いにくいです。
小転子は大腿骨近位部の内側下方に突出します。粗線は骨幹後面、脛骨遠位端内側は内果として扱われます。
問17 頭蓋冠(頭頂部)に関して正しいのはどれか。
深掘り問17 解説(泉門と縫合:位置関係を地図で覚える)
頭蓋冠は「前・後・左右」で位置をイメージすると一気に整理できます。
- 新生児の前頭骨:左右に分かれ、間に前頭縫合(metopic suture)が残る → 成長で癒合。
- 大泉門:前方(前頭骨と頭頂骨の間)=冠状縫合+矢状縫合の交点付近。
- 小泉門:後方(頭頂骨と後頭骨の間)=ラムダ縫合付近。
- 冠状縫合:前頭骨―頭頂骨の間。
- 矢状縫合:左右頭頂骨の間(ここが“冠状”ではない)。
- ラムダ縫合:頭頂骨―後頭骨の間。
暗記核:「左右頭頂骨=矢状」「前頭-頭頂=冠状」「頭頂-後頭=ラムダ」「小泉門=後ろ」。
新生児の前頭骨は左右に分かれ(前頭縫合が残る)、成長で癒合します。
小泉門は後方(頭頂骨と後頭骨の間)、冠状縫合は前頭骨と頭頂骨の間、ラムダ縫合は頭頂骨と後頭骨の間です。
問18 卵巣について正しいのはどれか。
深掘り問18 解説(卵巣“固定靱帯”と血管走行のセット)
- 卵巣提索(卵巣懸垂靱帯):卵巣を骨盤側壁へつなぐ。ここを卵巣動静脈が走るのが重要。
- 固有卵巣索(卵巣固有靱帯):卵巣と子宮をつなぐ(子宮角付近)。血管の主幹が走るのは提索側で覚える。
- 卵巣動脈:腹大動脈から分岐(腎動脈の下あたり)→ 卵巣提索内を通って卵巣へ。
- 受精:通常は卵管膨大部。卵巣内ではない。
覚え方:「側壁へ吊る=提索(血管が通る)」「子宮へつなぐ=固有卵巣索」。
卵巣提索(卵巣懸垂靱帯)で卵巣は骨盤側壁へつながり、卵巣血管もここを走行します。
受精は通常、卵管膨大部で起こり、卵巣動脈は腹大動脈から分岐します。
問19 頸部の筋に関して正しいのはどれか。
深掘り問19 解説(斜角筋隙:腕神経叢+鎖骨下動脈)
頸部は「筋の間を何が通るか」で覚えると強いです。斜角筋隙は臨床でも重要。
- 斜角筋隙(前斜角筋と中斜角筋の間)を通る:腕神経叢+鎖骨下動脈(※鎖骨下静脈は前斜角筋の前を通る)。
- 前斜角筋:停止は主に第1肋骨(鎖骨ではない)。
- 広頸筋:表情筋の一つで顔面神経(VII)支配(頸神経ではない)。
- 後頭下筋群:C1後枝(後頭下神経)支配。前枝ではない。
覚え方:「斜角筋の間=神経叢」「広頸筋=表情筋=顔面神経」
腕神経叢は前斜角筋と中斜角筋の間(斜角筋隙)を通ります。
広頸筋は顔面神経、後頭下筋群はC1後枝(後枝)で支配されます。
問20 心臓の構造について正しいのはどれか。
深掘り問20 解説(縦隔・弁の名前・刺激伝導系の位置)
- 心臓の位置:縦隔のうち中縦隔(前縦隔ではない)。
- 房室弁:
- 右=三尖弁
- 左=僧帽弁(=二尖弁)
- 半月弁の前後関係:肺動脈弁は大動脈弁より前方(胸骨側)に位置する。
- 洞房結節(SA node):右房の上大静脈開口部付近(下大静脈付近ではない)。
覚え方:「右=三」「左=僧帽」「SA=SVC(上大静脈)」
肺動脈弁は大動脈弁の前方に位置します。心臓は中縦隔、右房室弁は三尖弁、
洞房結節は上大静脈と右房の合流部付近にあります。
問21 甲状腺について正しいのはどれか。
深掘り問21 解説(濾胞=コロイド/副甲状腺の位置/血管)
- 甲状腺の基本構造:多数の濾胞からなり、濾胞内にコロイド(サイログロブリン)が貯留。
- 副甲状腺(上皮小体):通常は甲状腺の後面(前面ではない)。
- 位置:気管の前外側に左右葉があり、峡部でつながるが、気管を“全周で”囲むわけではない。
- 血管:
- 上甲状腺動脈:外頸動脈由来
- 下甲状腺動脈:鎖骨下動脈→甲状頸動脈幹由来
覚え方:「上=外頸」「下=鎖骨下(甲状頸幹)」
甲状腺は濾胞構造が基本で、濾胞内にコロイドが貯留します。副甲状腺は通常後面、
上甲状腺動脈は外頸動脈由来です。
問22 左右の大脳半球を連絡する「交連線維」はどれか。
深掘り問22 解説(線維の分類:交連・連合・投射)
大脳の白質線維は3分類で押さえると、選択肢問題が一気に簡単になります。
- 交連線維:左右の大脳半球をつなぐ。代表が脳梁(最大)。
- 連合線維:同一半球内で皮質領域同士をつなぐ(弓状束など)。
- 投射線維:大脳皮質↔皮質下(視床・脳幹・脊髄など)をつなぐ。代表が内包。
- 視交叉:視神経の交叉であり、白質線維の分類(交連線維)とは別文脈で問われやすい。
- 大脳脚:脳幹の構造で、投射線維(皮質脊髄路など)の通り道の文脈。
暗記核:「交連=脳梁」「投射=内包」
交連線維は左右の大脳半球をつなぐ線維で、代表が脳梁です。
内包や大脳脚は主に投射線維の経路として扱われます。
問23 交感神経について正しいのはどれか。
深掘り問23 解説(白交通枝・側角・伝達物質:交感の定番3点)
- 節前線維:脊髄→交感神経幹へ入るとき白交通枝を通る(ここが正答ポイント)。
- 節前ニューロンの細胞体:脊髄の側角(中間外側核)(前角ではない)。
- 瞳孔:
- 交感:散瞳筋(瞳孔散大)
- 副交感:瞳孔括約筋(縮瞳)
- 節後線維の主要伝達物質:多くの臓器でノルアドレナリン(“アドレナリン分泌”は副腎髄質が代表)。
覚え方:「白交通枝=節前」「交感の細胞体=側角」「節後=NA」。
交感神経の節前線維は白交通枝を通って交感神経幹へ入ります。
瞳孔括約筋は副交感、節前ニューロンは脊髄側角(中間外側核)、節後線維の主要伝達物質はノルアドレナリンです。







