東洋医学臨床論
次の文で示す症例の罹患筋に対する刺鍼部位として最も適切なのはどれか。
「20歳の男性。右利き投手。オーバースロー投球時のコッキング期に右肩峰の前下方に痛みが出る。インピンジメントテスト陽性。」
1 天宗
2 肩外兪
3 肩貞
4 秉風
回答→4
【解説】
投球障害に関する問題である。
まずコッキング期の肩の状態から理解しよう。肩関節は後方へ伸展し、外転、外旋の状態となる。
図引用: https://www.zamst.jp/tetsujin/shoulder/baseball-shoulder/
そして、痛みは右肩峰の前下方にあり、これは解剖学的に肩峰下腔に位置する。
インピンジメント症候群は肩を使う度に、この肩峰下腔で上腕骨頭と肩峰がぶつかり、その間にある腱板(棘上筋)や肩峰下滑液包が挟みこまれて疼痛が生じる。この肩のインピンジメント症候群にも種類はあるが、国試レベルではそこまで出題されないから病態だけ理解しておこう。(投球障害の中でもインピンジメント症候群は最も多い。)
因みに肩のインピンジメントテストにはニアテストやホーキンステストがあるのでコレもチェック。
では次にそれぞれの経穴の関連する筋肉を見ていこう。
1 天宗ー棘下筋
2 肩外兪ー僧帽筋、肩甲挙筋
3 肩貞ー三角筋、小円筋、大円筋
4 秉風ー僧帽筋、棘上筋
これまでの解説であるように肩インピンジメント症候群に関わる筋肉は棘上筋であることから秉風が最も適切と言える。