東洋医学臨床論
次の文で示す患者の病証で最も適切なのはどれか。
「51歳の男性。2日前に強い寒冷環境で長時間の作業をした後、肩に固定性の痛みとこわばりが生じた。舌は淡、脈は緊を認める。」
1 熱痹
2 着痹
3 行痹
4 痛痹
回答→4
【解説】
キーワードは「寒冷環境」「固定痛」「脈緊」から寒が関係していると考えられる。よって答えは痛痹である。
[痹証]
・行痹(風痹)
風邪が主であり、風邪の遊走性により疼痛は遊走性である。
・痛痹(寒痹)
寒邪が主であり、寒邪の収引性により疼痛は強く、また固定性である。
・着痹(湿痹)
湿邪が主であり、湿の粘滞性、重濁性により疼痛は固定性で重だるさを伴う。
・熱痹
熱邪が主であり、熱により局所に疼痛、発赤、腫脹、発熱が現れる。