臨床医学総論
翼状頸がみられるのはどれか。
1 ホルネル症候群
2 クッシング症候群
3 ターナー症候群
4 シーハン症候群
回答→3
【解説】
1 ホルネル症候群
交感神経遠心路の障害によって生じる三大徴候(Horner’s triad)とする症候群である。
・上眼瞼挙筋の麻痺による眼瞼下垂
・瞳孔散大筋の麻痺による中等度の縮瞳
・ミューラー筋の麻痺による眼球陥凹
眼の徴候以外では,顔面の発汗低下と紅潮を特徴とする。
2 クッシング症候群
副腎皮質ホルモンであるコルチゾールの作用が過剰になることにより、特徴的な身体徴候を呈する病気である。中心性肥満、満月様顔貌、水牛様肩、赤色皮膚線条件、多毛、などがみられる。
3◯ ターナー症候群(45XO型)
性染色体異常である。外性器は女性であるが、二次性徴がなく、腟・子宮の発育が悪く、卵巣には卵胞はみられない。低身長で、頸から肩にかけて筋肉が張り出し、翼状頸といわれる独特の体型を呈する。大動脈峡部狭窄や手足の指の短縮などの奇形を合併する。精神発達障害をともなう。
4 シーハン症候群(分娩後下垂体機能低下症)
出産時の出血量が多い場合に、脳に運ばれる酸素や栄養が不足し、脳機能の一部に障害が起こることで、ホルモン分泌機能が衰え、身体各部に様々な影響が生じる病気である。