はじめに
当院で姿勢矯正の施術中によく聞かれる質問があります。
「姿勢が歪んで無い人っているんですか?」
こういう本質的な素晴らしい質問をされると、嬉しくて長々と話してしまいます。笑
しかし、リラックスに来られているお客様、患者様に永遠と説明をするのも気が引けるのでブログで書かせて頂きました。
健康価値観の参考になって頂ければ幸いです。
では、本題にいきましょう。
結論
では、「体に歪みのない人間(左右対称人間)は存在するのか」という問いに対して、その答えはNOです。
人体の骨格は左右非対称が普通です。
ですがバランスは取れています。(これが大切)
しかし世の中は、過剰に、顔も体も左右対称が正しい・美しいとしている風潮があるように感じます。
分かりやすいように、私たち人間の内臓の位置を考えてみましょう。
心臓はやや左にあり、肝臓は右側に存在し、腎臓は左側が高く、肺は右側が大きい。
肋骨の中に収まるこれらの臓器でさえもこれだけ左右差がありますので、骨格も左右差があって当然なんです。
「歪み」は悪いことなのか?
この「歪む」という言葉は、一般的には左右非対称という認識が多いかと思います。
逆を言えば「左右非対称なのは、体が歪んでいるから」という考え方ですね。
- 左右の肩の高さが違う。
- 左右の肋骨の形が違う。
- くびれの高さが違う。
- 顔の頬骨の高さが違う。
- 骨盤の高さが違う
- 脚の長さが違う
これらがあると「体が歪んでいる」と自覚して当院に来られる方も多くいらっしゃいます。
もしくは他店や他者に言われて、自覚はなかったけど気になって、姿勢矯正を求めて来られるパターンもあります。
歪みを治しに来られるということは、「歪み=悪いこと」と思われているからだと思います。
また自身の不快症状(肩凝りなど)は歪みが原因ではないかと解釈して、姿勢矯正に来られる方もいます。
では、このような左右非対称があって、体が歪んでいることは「悪」なのでしょうか。
その答えも、私はNOだと思います。
歪みはOK、だけどアンバランスはNG
さっきも書きましたが、人間は生まれもって歪み(左右差)があります。だからこの生まれ持った遺伝子レベルの左右差をどうにかしようとすることは不自然なことなのです。
しかし、この遺伝子レベルの歪みを「悪」として、それを餌に商売をしているお店もありますのでご注意ください。
(つまり、治せないものや、治す必要のないものまで治した方が良いとか、治せると言う店です。)
もう一度言うと、左右非対称は当たり前、でもバランスが崩れているということはあまり良くないことです。
なので少しの体の左右差は気にすることではありません。そこに痛みや症状がないなら尚更です。何よりもその歪みが個性なのかバランス崩れなのか見極めが大切です。
時々、整体師の中には「ミリ単位で骨格を調整します」なんバカげたことを言っている人もいますが、これは全くの無意味です。
座って立てば、肩の高さは1ミリ変わります。
もっと言うと顔の写真を並べて、少しの変化をあたかも技術の賜物かのように宣伝している広告もありますが、寝て起きるだけでも数ミリの変化は起きます。
大切なので、もう一度言います。
歪みはOK、だけどアンバランスはNG。
動物は「うごくもの」と書く
日々同じ生活リズムをしている現代人は非常にバランスが崩れやすいと言えます。
朝は電車で通勤し(立ちっぱなし)、会社でデスクワークを8時間し(座りっぱなし)、帰りは電車に乗って(座りっぱなし)、自宅でも食事やテレビ、スマホを見るなどです。
それを週5回同じように繰り返して、休日には日頃の疲れを取るためにゆっくり過ごす(動かない)。
ほとんど動きのない生活です。
因みに、下の写真は今朝に撮影したホームでの写真です。
多くの人が面白いほどに、わざわざ混んでるエスカレーターへと並びます。いつも違和感を感じて見ています。
こうなれば、ご想像の通り、一部に疲労が起こり、筋肉は硬くなり、血流も悪くなる。
更には筋肉のセンサー、関節の動き、皮膚の可動性なども低下して、様々な癖ができ、その癖が更なる癖を作るという悪循環に陥ります。
人間は止まっている時間が多いほど、不調になっていく生き物なのです。
誤った認知
ここまで長々と書いてきたのは、誤った認知に気をつけてもらいたいからです。
自分の体の歪み(左右差)が生まれつきのものなのか、それとも日常の癖によるものなのか。
これがごちゃ混ぜになると危険です。
当院での「誤った認知」の事例をご紹介致します。
そのお客様は肋骨を締めてほしいという希望で当院へ来院されました。
話を聞くと、以前通われていた整体院で肋骨を手でギューっと締めて、くびれを作ってくれていたようです。
しかしその通っていた店が閉店したので当院に来られたということでした。
施術をしない期間が続いてしまうと、また肋骨が広がってきそうで不安だから、同じことをしてくれる整体院を探されていたようでした。
私がそのお客様の肋骨を触ると、確かにそのお客様の下部肋骨は前方へ突出していました。
しかし、これは明らかに悪い歪みではなく、生まれ持った歪みでした。
私は、このような「誤った認知」を無理なく矯正することも使命だと思って仕事に取り組んでいます。(ただ否定することでは決してありません)
そのお客様は説明を理解して下さり、今でも当院を利用して下さいます。
このお客様のように少しでも美しくありたいと努力されるのは非常に素晴らしい事だと思います。
その「美意識が高い」ことを逆手に取って、明らかに可能性が無いことを、可能性があるかのように言うのは本当に悪質だと思います。
整体院の数がコンビニ程ある時代で、他店と差別化に必死に力を注ぐ気持ちもわかりますが、阿漕の範疇を超えていると思います。
人体模型は人間を平均化したもの
教科書には全世界共通で同じ骨格図が載っています。
人種を問わず、ほとんどの人間は骨は首が7個、胸は12個、腰は5個です。
しかし全ての細胞を組み合わせれば存在する人間の数だけ個体差があります。
教科書で見ると、肋骨(あばら骨)は確かに左右共通です。
一般の方は、この形が正しいという認識だと思います。
是非、自身の肋骨を触って見て下さい。
特に下の方のあばら骨は、どちらか前に飛び出している方もいるかと思います。
この傾向は女性が多い気がします。
教科書上の骨格は正解というわけではなく、人間を平均化したものです。これは解剖学だけの話ではなく、生理機能などに言える事です。
最後に
当院のミッション(使命)は、
「お客様にとってプラスとなるサービス、患者様にとってプラスとなる情報提供をする」ことです。
できる限り現実的な目標を作り、二人三脚でニーズに応えられるように努めたいと思っております。
体の左右差を気にするなと言いたい訳ではありません。
病的に片側の肋骨付近が大きくなる事だってあります。
もしその場合に、ひたすら一生懸命に肋骨を手で押さえて姿勢矯正をしていたなら、これは適切な医療を受ける機会を逃してしまっていることになります。
最後にもう一度、大切なのはバランスです。
何か不調や気になる事がありましたら、どうぞトレイン治療院へお越し下さいませ。
本日も悩める誰かをお待ちしております。
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