東洋医学臨床論
次の文で示す症例について、問題①、問題②の問いに答えよ。
「62歳の女性。主訴は腰痛。立位で腰椎の前弯が強く、骨盤が前傾している。膝関節のアライメントの異常はみられなかった。」
問題① 伸長し弱化している筋として最も適切なのはどれか。
1.大殿筋
2.大腰筋
3.大腿直筋
4.大腿筋膜張筋
問題② 伸長し弱化している筋への局所治療穴として最も適切なのはどれか。
1.居髎
2.衝門
3.髀関
4.胞肓
①回答→1
②回答→4
②回答→4
【①解説】
立位での骨盤前後傾、腰椎前後弯の組み合わせは、臨床上では「pelvic cross syndrome」と呼ばれる(国試は出ません)。問題文での患者は、骨盤前傾と腰椎の前弯の組み合わせがあり、大腰筋と脊柱起立筋の短縮、腹筋群および大殿筋の筋力低下とともに生じていると考えられる。よって「伸長し弱化している筋」は大殿筋が最も適切と言える。
・腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)、大腿直筋、大腿筋膜張筋、縫工筋、長短内転筋は主に股関節の屈曲に作用する。 ・大殿筋は主に股関節の伸展に作用する。 |
補足:股関節の拘縮をみるための検査は「トーマステスト」である。これも一緒に覚えておこう!
【②解説】
上記の問題での解答は大臀筋なので、それに該当する経穴を選択する。
1.居髎→ 大腿筋膜張筋、中臀筋
2.衝門→腸腰筋
3.髀関→ 縫工筋、大体直筋、大腿筋膜張筋
4.◯胞肓→ 大殿筋、中殿筋
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