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1日1問

東洋医学臨床論

次の文で示す病証に対する治療穴で最も適切なのはどれか。
46歳の女性。昨晩急なめまい発作があった。最近怒りっぽくなり、胸脇部の張り感がある。脈は弦を認める。」

1.地機

2.中都

3.水泉

4.金門

回答→2

【解説】
怒りっぽい、胸脇部の張り、弦脈は全てに関わる病証である。肝鬱気滞が進行して化火し、肝火が経絡に沿って上逆したことによるめまいと考えられる。よって治療穴は、選択肢では肝経である中都が最も適切と言える。

1.地機ー足太陰脾経(郄穴)利脾理血

2.◯中都ー足厥陰肝経(郄穴)調経血、理下焦

3.水泉ー足少陰人迎(郄穴)通調経血、疏利下焦

4.金門ー足太陽膀胱経(郄穴)舒筋、清神開竅

中医学ではめまいを眩暈(げんうん)という。「眩」は目の前が暗くなるもの、「暈」はぐるぐる回るものをいう。他にもめまいを表す言葉は、古典では多種ある。眩暈の原因として、素問には「諸風掉眩、みな肝に属す」とあり、これは風邪による病やめまいは全て肝の変動によって起こるという意味である。他にも「上気不足」や「髄海不足」と書かれている。

[臓腑弁証での眩暈]
肝火上炎
肝鬱気滞が長期間続き、肝火へと変化したもの。肝火が頭を犯して眩暈が起こる。頭痛、急臊(イライラ)、不眠、顔面赤潮、目赤、耳鳴りなどが随伴する。舌辺紅、脈弦数を呈する。

肝血虚
目乾、目花、転筋、しびれ、不眠、多夢などが随伴し、淡白舌、細脈、唇や眼瞼結膜は淡白色を呈する。

肝陰虚
慢性的な出血、慢性的な疾患による営血の消耗、血の生成不足などにより肝血虚となる。耳鳴り、目花、不眠、多夢、のぼせ、ほてりなどが随伴し、紅舌、舌苔少、細数脈を呈する。

肝陽上亢
肝腎の陰液が不足したために肝陽が亢進した状態である。本証は、陽亢(陽盛)を主とした病証である。また、実証のように見えるが本質は陰虚であり、本虚標 実の病証である。頭痛、耳鳴り、ほてり、のぼせ、腰膝酸軟が随伴し、紅舌、舌苔は少ないか無、脈は弦細数となる。

腎気虚弱
腎精不足による眩暈である。先天的に腎虚か久病で体が弱る、または加齢などが原因である。難聴、耳鳴り、脱毛、腰膝酸軟若白髪などが随伴する。

痰濁中阻
中焦に停滞した痰濁によって清陽が上がらず、清竅を栄養できないために起こる眩暈である。食欲不振、胸悶、悪心などが随伴する。舌苔は白膩苔、濡脈や滑脈を呈する。


 

 

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koji尊敬する人はルパン3世
2015年、大阪の心斎橋にトレイン治療院を開業。現在は中医学を少しずつ学び中です。 趣味は、中国語、中医学、投資(日株・米株・先物)、映画(marvel love)、お笑い(くだらない系love)、AbemaTV(論破系love)、キャンプ、フルート、水泳、そして今の仕事です。基本的にミーハーです。
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