問題 小児生理の特徴に関する記述で誤っているのはどれか
1.臓腑嬌嫩、形気未充
2.稚陽未充、稚陰未長
3.発育迅速、形気漸充
4.年齢が進めば、その成長発育が速くなる
5.体格と智力が同時に成長する
回答→4
【解説】
中医学では、小児は「稚陽未充、稚陰未長(ちようみじゅう、ちいんみちょう)」という特徴を持ち、臓腑の機能が未熟であると考えます。しかし、その成長発育は非常に迅速です。
1.臓腑嬌嫩、形気未充
正しい。「臓腑嬌嫩(ぞうふきょうどん)」とは、臓腑の機能がまだ未熟で繊細であることを意味します。「形気未充(けいきみじゅう)」とは、体形や気の力がまだ十分に満ちていないことを意味します。これは小児の生理の基本的な特徴です。
2.稚陽未充、稚陰未長
正しい。小児の陽気はまだ未熟で、陰液もまだ十分に成長していないという意味で、小児の生理を的確に表しています。
3.発育迅速、形気漸充
正しい。「発育迅速」とは成長が速いこと。「形気漸充」とは、体形や気の力が徐々に満ちていくことを意味します。これも小児生理の特徴です。
4.年齢が進めば、その成長発育が速くなる
間違い。小児の成長発育は、一般的に年齢が若いほど速く、年齢が進むにつれて徐々に緩やかになります。思春期には再び急激な成長期を迎えますが、全体的な傾向としてはこの記述は誤りです。
5.体格と智力が同時に成長する
正しい。中医学では、腎は「精」を貯蔵し、これは生殖や成長、そして脳の機能(智力)に関わると考えます。したがって、体格の発育と智力の成長は、腎の精の充実とともに進むと考えられ、これは正しい記述です。
問題 小児の疾病を診断するために、最も重要なことはどれか
1.按診
2.脈診
3.問診
4.望診
5.聞診
回答→4
【解説】
小児は、自分の症状を正確に言葉で表現することが難しいため、問診や脈診が成人ほど有効ではありません。特に乳幼児の場合、言葉による情報がほとんど得られません。このため、小児の診断では、言葉に頼らずに直接観察できる望診が最も重要となります。
問題 小児の中薬の使用量が相対的に多い理由はどれか
1.生薬に対する耐受性強い
2.投薬後の効果が比較的遅い
3.多くは急性の重病
4.用薬時間は短く、服薬時は常に浪費的
5.どれも違う。
回答→4
【解説】
小児への投薬量が相対的に多いのは、服薬時のロスを考慮し、有効な薬の量を確保するためです。
問題 新生児が必要とする中薬の服薬量は成人と比べるとどれか
1.1/6
2.1/3
3.1/2
4.1/4
5.1/5
回答→1
【解説】
中医学の臨床経験に基づくと、小児への投薬量は、成人の量(通常は15〜20g程度)を基準に、年齢や体重、病状に応じて調整されます。
・新生児(出生後28日以内):成人の1/6
・1〜3歳:成人の1/3
・3〜7歳:成人の1/2
・7〜12歳:成人の2/3
問題 小児の傷食嘔吐を治療するためにまず選ぶべき方剤はどれか
1.保和丸
2.香砂六君子湯
3.小承気湯
4.理中丸
5.瀉黄散
回答→1
【解説】
傷食とは、飲食物の消化不良が原因で起こる病態です。小児は脾胃の機能が未熟なため、食べ過ぎたり消化の悪いものを食べたりすると、飲食物が脾胃に停滞して傷食を起こしやすくなります。
1.保和丸ー消食和胃
傷食による消化不良を治療する代表的な方剤です。山査子、神曲、莱菔子といった、停滞した飲食物を強力に消化させる生薬で構成されており、小児の傷食嘔吐に最も適しています。
2.香砂六君子湯ー益気健脾、和胃化痰
脾胃の虚弱が原因の食欲不振や吐き気に用いる方剤です。消化不良(傷食)の「実証」ではなく、脾胃の「虚証」に用います。
3.小承気湯ー軽下熱結
便秘を伴う腸の熱結に用いる方剤で、嘔吐の治療には適しません。
4.理中丸ー温中健脾
脾胃の虚寒が原因の嘔吐や下痢に用います。消化不良による「実証」には不適切です。
5.瀉黄散ー瀉脾胃伏火
脾胃の熱が原因の症状に用いる方剤です。嘔吐の治療には直接用いられません。
問題 小児の脾胃虚寒の腹痛の治法はどれか
1.温中散寒 理気止痛
2.消食導滞 行気止痛
3.温中理脾 緩急止痛
4.活血化瘀 行気止痛
5.健脾和胃 理気止痛
回答→3
【解説】
脾胃虚寒とは、脾胃の陽気が不足し、冷えによって機能が低下した病態です。小児は「稚陽未充」といって、もともと陽気が不足しがちなので、冷たい飲食物や外気の冷えにより、脾胃虚寒になりやすいです。
1.温中散寒 理気止痛
温中散寒は正しいですが、「理気」は気の巡りを良くする治法で、脾胃虚寒には直接的ではありません。
2.消食導滞 行気止痛
飲食物の停滞による腹痛(傷食)の治法であり、脾胃虚寒には不適切です。
3.温中理脾 緩急止痛
・温中散寒:中焦(脾胃)を温め、冷えを取り除く。
・理脾:脾の働きを整える。
・緩急止痛:痛みを和らげ、急迫した症状を緩める。
4.活血化瘀 行気止痛
血の滞り(瘀血)による腹痛に用いる治法です。
5.健脾和胃 理気止痛
脾胃の虚弱が原因ですが、冷え(寒)の要素を捉えられていません。
問題 小児の傷食泄瀉を治療するためにまず選ぶべきはどれか。
1.木香順気丸
2.枳実導滞丸
3.保和丸
4.木香檳榔丸
5.どれも違う
回答→3
【解説】
1.木香順気丸
脾胃の気の停滞と湿邪が原因の腹満、下痢に用いる方剤です。傷食(飲食物の停滞)には直接対応していません。
2.枳実導滞丸
消化不良が原因で、便秘や腹満が主症状となる病態に用いる方剤です。「泄瀉(下痢)」には不適切です。
3.保和丸
山査子、神曲、莱菔子といった、停滞した飲食物を消化させる生薬で構成されています。消化不良による腹満や下痢(泄瀉)を治療する代表的な方剤であり、小児の傷食泄瀉に最も適しています。
4.木香檳榔丸
気の停滞や熱が原因の便秘や腹痛に用いる方剤です。下痢には適しません。
問題 小児の脾腎陽虚泄瀉を治療するためにまず選ぶべきはどれか。
1.四神丸
2.附子理中丸
3.訶子散
4.固腸丸
5.どれも違う
回答→2
【解説】
1.四神丸
腎陽虚による五更泄瀉に用いる代表的な方剤です。脾腎陽虚に用いますが、理中丸と比較して、より腎陽虚に特化しています。
2.附子理中丸
理中丸に附子という生薬が加わった方剤です。理中丸は脾胃の冷えを温める作用がありますが、附子が加わることで、脾の陽気だけでなく、腎の陽気を温める作用が強化されます。したがって、脾腎陽虚による下痢に最も適した方剤です。
3.訶子散
慢性的な下痢に用いますが、脾腎陽虚を温める作用は強くありません。
4.固腸丸
下痢を止める作用が主で、脾腎の陽気を補う作用は強くありません。
問題 乳食内積の積滞の臨床特徴に属さないのはどれか
1.乳片を嘔吐する
2.腹満脹痛
3.腹満でうつ伏せが楽
4.大便酸臭
5.食欲不振
回答→3
【解説】
乳食内積とは、乳幼児が乳汁や飲食物を消化しきれずに胃腸に停滞させ、消化不良を起こした病態です。中医学では積滞と呼ばれます。
腹満がある場合、腹部が圧迫されるうつ伏せは通常、苦しくなります。うつ伏せが楽になるのは、腹部に冷えがある場合や、腹部の筋肉が緊張している場合など、他の病態でみられることがあります。乳食内積による腹満では、うつ伏せは不快に感じることが多いです。
問題 慢驚風の常見症状に属さないのはどれか
1.発病が緩やかで、攣ったり止んだりしている
2.時に頭が揺れる、 あるいは、顔面の筋肉が引きつり、片側の肢体が痙攣する。
3.面色が蒼白、萎黄
4.精神疲倦、嗜睡或いは昏迷の状態
5.高熱痙攣
回答→5
【解説】
小児の痙攣を伴う病態は、中医学では主に「急驚風」と「慢驚風」に分類されます。
「急驚風」
・病因: 外感六淫、食積、驚嚇など、実邪が原因。
・特徴: 発病が急で、高熱を伴うことが多い。痙攣は強い。
「慢驚風」
・病因: 長期にわたる病気や消耗により、脾や腎の虚弱が原因。
・特徴: 発病が緩やかで、熱は主症状ではない。痙攣は比較的弱く、発作と寛解を繰り返す。
1.発病が緩やかで、攣ったり止んだりしている
正しい。慢驚風は、虚弱が原因であるため、発病が急ではなく緩やかで、痙攣も断続的に現れるのが特徴です。
2.時に頭が揺れる、 あるいは、顔面の筋肉が引きつり、片側の肢体が痙攣する。
正しい。慢驚風の痙攣は、全身性の強いものではなく、頭が揺れたり、顔の引きつり、片側の肢体の痙攣など、比較的弱い痙攣が一般的です。
3.面色が蒼白、萎黄
正しい。脾の虚弱や気血の不足が原因であるため、顔色は青白かったり、黄色っぽかったりします。
4.精神疲倦、嗜睡或いは昏迷の状態
正しい。気血が不足し、精気が消耗しているため、精神的に疲れていたり、眠りがちになったり、重症の場合は昏迷に陥ることもあります。
5.高熱痙攣
間違い。高熱痙攣は、急驚風の最も典型的な症状です。慢驚風は虚弱が原因であるため、高熱を伴うことは稀です。
問題 猩紅熱の特徴はどれか
1.丘疹、疱疹、痂皮が同時に現れる
2.口腔の粘膜斑
3.耳後及び枕部に臀核が大きく腫れる
4.口の周りに蒼白色の輪圏があり、イチゴ状の舌、皮膚に線状湿疹
5.黏膜に湿疹が多く見られる
回答→4
問題 水痘の徴候は発熱の他に皮膚に何回かに分けて出る症状はどれか
1.斑疹
2.斑疹 丘疹
3.丘疹 疱疹
4.丘疹 疱疹 結痂
5.膿疱
回答→4
問題 流行性耳下腺炎の頬腫の特徴でないのはどれか
1.耳たぶを中心に漫腫
2.皮膚が赤くなる
3.腫れのへりがはっきりしていない
4.触ると弾力と圧痛がある
5.発病の最初に発熱があるかもしれない
回答→2
【解説】
流行性耳下腺炎は、中医学では痄腮(ささい)と呼ばれます。その病因は、温毒の邪気が体内に侵入し、少陽経と太陽経に停滞することで、耳下腺の腫れや痛み、発熱などの症状を引き起こします。
温毒が停滞しているため、発熱や熱感を伴いますが、一般的に皮膚の表面は赤くならず、色は変化しないのが特徴です。皮膚が赤く腫れるのは、局所の熱毒が非常に盛んな乳癰(にゅうよう)などの病態でよく見られます。
問題 流行性耳下腺炎の症状でないのはどれか
1. 耳下腺部が腫れて疼痛
2.腫脹部位の境界がはっきりせず、表皮は赤くない。
3. 口を開くのに支障があり、耳下腺管口の紅腫
4. 年齢が大きな児童は睾丸の腫痛を併発する。
5. 重症患者は、耳下腺管口を押すと膿液が出る。
回答→5
問題 はどれか
1.
2.
3.
4.
5.
回答→
【解説】
問題 はどれか
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問題 はどれか
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問題 はどれか
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