問題 感冒の主因はどれか
1.風
2.寒
3.熱
4.暑
5.燥
回答→1
問題 哮証と喘証の診断で意味がない鑑別はどれか。
1.宿根の有無
2.喉に水鶏声の有無
3.哮は必ず喘を兼ねる
4.喘は必ずしも喘を伴わない
5.呼吸急促
回答→5
【解説】
哮証:発作は突発的で、症状が一度発作すると、繰り返しやすい(宿根)という特徴がある。発作時に、喉からヒューヒュー、ゼーゼーという音が聞こえるのが特徴で、これを水鶏声と呼びます。
喘証:必ずしも喉から「水鶏声」が聞こえるわけではない。呼吸が急促(速く浅い呼吸)で、息切れを伴うのが特徴。
1.宿根の有無
哮証には宿根(繰り返し発作を起こす傾向)がありますが、喘証には必ずしもない。これは重要な鑑別点である。
2.喉に水鶏声の有無
哮証には水鶏声(ヒューヒュー、ゼーゼーという音)があるが、喘証にはない。これは最も重要な鑑別点である。
3.哮は必ず喘を兼ねる
哮証は呼吸困難(喘)を伴うため、この記述は正しい鑑別点である。
4.喘は必ずしも喘を伴わない
喘証は必ずしも喉に「水鶏声」を伴うわけではないため、この記述も鑑別点として正しい。
5.呼吸急促
「呼吸急促」は、哮証と喘証のどちらにも共通して見られる症状。両者とも呼吸が速く浅くなる呼吸困難を主症状とするため、この症状の有無で両者を区別することはできない。したがって、鑑別する上で意味がない。
問題 風寒感冒と風熱感冒の鑑別の根拠にならないのはどれか。
1.悪寒発熱の軽重
2.口渇と不渇
3.鼻塞の有無
4.咽喉疼痛の有無
5.脈象が浮緊か浮数か
回答→3
【解説】
1.悪寒発熱の軽重ー風寒感冒は悪寒が強く、風熱感冒は発熱が強いです。
2.口渇と不渇ー風寒感冒は口が渇かず、風熱感冒は口が渇きます。
4.咽喉疼痛の有無ー風寒感冒では咽喉の症状は軽く、風熱感冒では咽喉の腫れや痛みが強いです。
5.脈象が浮緊か浮数かー風寒感冒は脈が浮緊、風熱感冒は浮数となります。
問題 感冒の治療原則は?
1.扶正袪邪
2.解表散邪
3.表裏双解
4.袪邪利肺
5.清熱解毒
回答→2
問題 常に外感咳嗽を引き起こす先導邪気はどれ。
1.寒邪
2.暑邪
3.風邪
4.熱邪
回答→3
問題 下記の説明で間違いはどれか。
1.外感咳嗽は邪実に属する。
2.内傷咳嗽は正虚に属する。
3.外感咳嗽と内傷咳嗽は相互に常に影響する。
4.外感咳嗽は内傷咳嗽に転化できる。
5.肝火犯肺により咳嗽は内傷咳嗽に属する。
回答→2
【解説】
内傷咳嗽は、臓腑の機能失調が根本原因ですが、その病態は必ずしも「正虚」(正気の不足)だけではありません。脾虚(正虚)による痰湿(邪実)や、肝気鬱結(邪実)が火に変わって肺を侵す「肝火犯肺」(邪実)など、虚実夾雑の病態が多く見られます。したがって、「内傷咳嗽は(常に)正虚に属する」という断定は間違いです。
問題 痰湿蘊肺の咳嗽で肺以外に関係が最も密接な臓器はどれか。
1.心
2.肝
3.脾
4.腎
5.胃
回答→3
問題 痰熱咳嗽の特徴でないのはどれか。
1.痰の色の多くは黄色
2.時に痰が生臭い
3.咳嗽して呼吸が粗い
4.咳嗽、痰が粘稠で吐き出しにくい
5.痰の量が多く、色白く清稀で泡沫のような痰
回答→5
問題 外感咳嗽と内傷咳嗽を診断するのに、鑑別意味のないものはどれか。
1.発病の緩急
2.病程の長短
3.病気の性質の虚実
4.外邪感受の有無
5.咳痰の量の多少
回答→5
【解説】
外感咳嗽でも、痰が少ない「風燥咳嗽」から、痰が多い「風熱咳嗽」まで様々な病態があります。内傷咳嗽でも、痰が少ない「陰虚咳嗽」から、痰が多い「痰湿咳嗽」まで多様な病態があります。したがって、痰の量の多少だけでは、外感咳嗽か内傷咳嗽かを鑑別することはできません。
問題 咳嗽でまず弁証すべきはどれか。
1.寒熱
2.虚実
3.外感か内感
4.風寒か風熱
5.痰多か痰少
回答→3
問題 哮病の緩解期に治療するべき臓はどれか。
1.心肝脾
2.肺脾腎
3.肺肝脾
4.脾肝腎
5.心肝腎
回答→2
問題 哮病の発作時における病理変化はどれか。
1.肝気鬱結
2.痰濁中阻
3.痰阻気閉
4.瘀血内阻
5.気滞血瘀
回答→3
【解説】
哮病の発作は、痰が気道を塞ぎ、呼吸の気の流れを妨げるという「痰阻気閉」という病理変化によって引き起こされます。
問題 虚喘において関係深い臓はどれか。
1.心
2.肝
3.脾
4.腎
5.肺
回答→4
問題 風寒閉肺の喘証に対する治法はどれか。
1.温肺化飲
2.散寒宣肺
3.清泄痰熱
4.健脾化痰
5.疏風解表
回答→2
問題 肺癰の成癰期の主な病理はどれか。
1.風熱が肺衛を侵犯し蓄熱内蒸となる。
2.邪熱壅肺 熱壅血瘀
3.風熱が肺気を損傷し肺失粛降となる。
4.邪熱傷肺 損傷肺絡
5. 邪熱傷肺 正気不復
回答→2
【解説】
初期(熱盛期):
・風熱などの邪気が肺に侵入し、肺に熱がこもる段階。
・病理:風熱犯肺。
成癰期:
・肺にこもった熱がさらに盛んになり、血が凝り固まって膿が形成される段階。
・病理:邪熱壅肺、熱壅血瘀。これがこの病期の核心です。
潰膿期:
・膿が気道に破れて排出される段階。
・病理:膿が気道に上逆し、肺の機能を損傷する。
回復期:
・膿が排出され、正気の回復を待つ段階。
問題 胸部悶痛、甚だしければ痛みが肩背に及ぶ、短気喘息、横になれない。診断すべきはどれか。
1.結胸
2.胸痹
3.懸飲
4.支飲
5.胃痛
回答→2
【解説】
胸痹は、心臓の陽気不足、瘀血、痰濁などが胸部に停滞することで起こる病態です。現代医学の狭心症や心筋梗塞に相当します。
1.結胸ー痰や熱邪が胸部に固まって生じる病態で、胸部の硬さや圧痛が特徴です。痛みはありますが、胸痹のような放散痛や呼吸困難は主ではありません。
3.懸飲ー痰飲が胸脇に停滞して起こる病態です。咳や、体を動かすと刺すような痛みが生じるのが特徴です。
4.支飲ー痰飲が肺に停滞して起こる病態です。咳、喘息、むくみが特徴で、横になると呼吸が苦しくなることもありますが、胸部悶痛は主ではありません。
5.胃痛ー胃の痛みや不快感を主症状とします。胸部に痛みが生じることはありますが、肩背への放散痛や呼吸困難は一般的ではありません。
問題 陰寒凝滞証の胸痹の主症でないのはどれか。
1.胸痛徹背、寒を感受すると痛みが甚だしくなる。
2.胸悶短気
3.不寐多夢
4.心悸が重くなると平臥できないほど苦しい
5.面色蒼白 四肢厥冷
回答→3
問題 気陰両虚の胸痹の主症でないのはどれか。
1.胸の悶隠痛が時作停止し、労すれば則ち甚だしくなる。
2.心悸気短
3.倦怠懶言 面色少華
4.頭暈目眩
5.横になれないほどの喘息
回答→5
問題 真心痛の主症でないのはどれか。
1.心痛が激しく、甚だしい場合は持続する。
2.汗出肢冷
3.面色唇紫
4.心悸気短
5.手は肘まで、足は膝まで青くなる。
回答→4
【解説】
真心痛は、心臓の病態が極めて重篤で、死に至る可能性が高い状態を指し、現代医学の心筋梗塞に相当します。その病態は、心臓の陽気が虚脱し、血の流れが完全に滞ることで起こります。
心悸気短(動悸、息切れ)は、心臓の機能が低下した際に現れる一般的な症状であり、軽度の胸痹(狭心症)などでも見られます。真心痛においても心悸気短は当然見られますが、上記の選択肢1, 2, 3, 5が示すような「激しい痛み、虚脱、瘀血」といった、より重篤かつ特異的な症状が真心痛の診断では重視されます。したがって、心悸気短は真心痛に限定される主症状とは言えず、最も鑑別性が低い症状となります。
問題
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3.
4.
5.
回答→
【解説】
問題
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回答→
【解説】
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【解説】
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【解説】
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回答→
【解説】
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回答→
【解説】
問題
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回答→
【解説】