病理学
腫瘍マーカーはどれか。
1 組織適合抗原
2 αフェトプロテイン
3 シクロオキシゲナーゼ
4 ヒスタミン
回答→2
【解説】
1 組織適合抗原(ヒト白血球抗原)
赤血球を除く、白血球をはじめとした、ほぼ全ての細胞と体液に分布し、自己と非自己の識別に関与する重要な免疫機構。
2◯AFP(αフェトプロテイン)
肝臓癌の存在を示唆する腫瘍マーカー。
3 シクロオキシゲナーゼ(COX)
プロスタグランジン合成の過程で働く重要な酵素。
4 ヒスタミン
ヒスタミンは、末梢、中枢神経系に広く分布する生理活性物質である。生体内で炎症、アレルギー反応、胃酸分泌、神経伝達に関与している。ヒスタミンは、肥満細胞、白血球、胃腸の細胞、脳の神経細胞などに存在する酵素により生合成され、そこで作用もしくは貯蔵される。
[腫瘍マーカー]
腫瘍マーカーは、腫瘍などによって産生される物質で、血液、尿中、腫瘍組織中から検出される。癌の診断や経過観察に役立つ物質である。
[主な腫瘍マーカー]
肺癌(腺癌)ーSLX、CEA
肺癌(扁平上皮癌)ーSCC、シフラ
肺癌(小細胞癌)ーNSE、ProGRP
食道癌ーSCC、シフラ
肝臓癌ーAFP(a-フェトプロテイン)、PIVKA-Ⅱ
乳癌ーCA15-3、CEA
胆嚢・膵臓癌ーCEA、CA19-9、CA-50、DUPAN-2、Span-1
胃・大腸癌ーCEA、STN
前立腺癌ーPSA、PAP、γ-Sm
卵巣癌ーCA125、CA130、CA72-4