東洋医学臨床論
次の文で示す病態により生じたスポーツ外傷・障害に対する検査法はどれか。
「膝関節の屈伸動作時に、ある組織が大腿骨外側上顆で繰り返し摩擦を生じる一種の使い過ぎ症候群である。」
1.エリーテスト
2.グラスピングテスト
3.マクマレーテスト
4.膝内反ストレステスト
回答→2
【解説】
ある組織とは腸脛靭帯であり、問題文はランナー膝(腸脛靭帯炎)を表している。ランナー膝は、膝の屈伸運動を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外顆と接触して炎症を起こしたものである。
1.エリーテスト
腹臥位で他動的に膝関節を屈曲させ「尻上がり現象」が認められれば、腸腰筋・大腿四頭筋の緊張・拘縮・短縮、また仙腸関節、股関節の拘縮が疑われる。
2.◯グラスピングテスト
大腿骨外側顆で腸脛靭帯を圧迫しながら膝関節を屈伸させ、痛みが増悪したら陽性である。
3.マクマレーテスト
膝を屈曲した状態から下腿を内旋(または外旋)させて下肢を伸展させる。半月板障害を調べるテストである。
4.膝内反ストレステスト
膝外側側副靱帯(LCL)や内側半月板を調べるテストである。
[補足]
ついでに覚えておこう。腸脛靭帯炎の局所治療穴は風市、中瀆、膝陽関。
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