解剖学
消化器について正しいのはどれか。
1 食道は気管の前方に位置する。
2 オッディ括約筋は胃の幽門部にある。
3 パイエル板は回腸に多く存在する。
4 クッパー星細胞はディッセ腔にみられる。
回答→3
【解説】
1 食道は咽頭に続く部分で、第6頸椎の高さで始まり、脊柱の前、気管の後ろを通って胸腔に入る. 。さらに心臓の後ろを下降して、横隔膜(食道裂孔)を貫き、胃に達する。
[コレもチェック!]
食道の生理的狭窄部は、①食道の入り口 (輪状軟骨の後ろ)、②気管分岐部の高さ (大動脈弓との交叉)、③横隔膜を貫くところ (食道裂孔)である。
2 オッディ括約筋は十二指腸の大十二指腸乳頭 (ファーター乳頭)にある。この平滑筋が膵液および胆汁の流れを調節する。胃の幽門部にあるのは幽門括約筋である。
国試レベルでは絶対に出題されないが、中医学で消化器系の通り道を「七衝門」という。 |
3◯小腸の粘膜固有層には、ごま粒大のリンパ小節(孤立リンパ小節)が散在し、それが集まって小判状の集合リンパ小節 (パイエル板)となっている。これは回腸の下部に多い。
4 クッパー星細胞は洞様毛細血管の壁にみられる。ディッセ腔は肝細胞索と洞様毛細血管の間にあり、ビタミンA貯蔵細胞がみられる。