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1日1問

 臨床医学各論

ヤール分類ステージⅢのパーキンソン病患者のリハビリテーションはどれか。

1 腕を大きく振りながらリズムよく歩く。

2 患者の背中を押して立位を保持させる。

3 杖や車椅子などの歩行補助具を導入する。

4 誤嚥があるため嚥下機能の評価と対策をする。

回答→2

【解説】

・ステージⅠからⅡのリハビリテーション
ROMの維持と姿勢矯正、心肺機能低下予防のためのホーム・プログラムの指導が中心となる(ADL低下や転倒の予防を含む)。表情筋訓練。

・ステージⅢのリハビリテーション
上記訓練に加えて、肩、肘、股、膝のROM訓練、寝返り、起き上がり等基本動作訓練を行う。歩行訓練は視覚効果(線またぎ)・ 聴覚効果(メトロノーム・声によるリズム)を利用し、腕の振りを強調させ、両脚を広げて方向転換・歩行停止を重点的に指導する。また構音訓練や立位バランス訓練も必要である。

・ステージⅣのリハビリテーション
ROM訓練を強化するとともに、呼吸訓練、言語訓練、歩行補助具の導入、自助具の導入や衣服の工夫、家屋の改造などを行い、ADLの介助量を減少させる。

・ステージⅤのリハビリテーション
上記のADLアプローチに加え、拘縮、褥清予防のROM訓練、体位変換を行う。嚥下障害はsilent aspiration(むせのない誤嚥)があるため、適宜嚥下造影検査による評価と対策をする。

[補足] パーキンソン病は錐体外路症状を主とする進行性の神経変性疾患であり、特徴的な症状として安静時振戦筋固縮無動・寡動姿勢反射障害4大症状がある。
上肢を動かさずに歩行するのは、パーキンソン病の無動の症状の1つで、一度にいくつもの動作ができ無いために起こる歩行様である。

選択肢1は歩行訓練なのでヤール分類ステージⅢのパーキンソン病患者のリハビリテーションとして間違いでも無い気もするが、「腕を大きく振りながら」というのが不適切なのだろうか。参考書によっては「大きく体を動かすことを意識した動作を繰り返すことで、正常に近い動作の獲得を目指す」ともある。

また正解とされる選択肢2の立位バランス訓練は、ヤール分類ステージⅢのパーキンソン病患者において必要であるが、パーキンソン病患者の背中を押すのは危険であると思うので、正解なのか?とも思う。。。

なのでわたし的には選択肢1が正解のような気もする。

専門の方、何かご意見あればよろしくお願いいたします。


 

 

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koji尊敬する人はルパン3世
2015年、大阪の心斎橋にトレイン治療院を開業。現在は中医学を少しずつ学び中です。 趣味は、中国語、中医学、投資(日株・米株・先物)、映画(marvel love)、お笑い(くだらない系love)、AbemaTV(論破系love)、キャンプ、フルート、水泳、そして今の仕事です。基本的にミーハーです。
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