きゅう理論
透熱灸を行う場合、最も注意しなければならない疾患はどれか。
1 全身性エリテマトーデス
2 月経困難症
3 過敏性腸症候群
4 変形性腰椎症
【解説】
そもそも鍼灸は生体反応を調節するということを考えれば、絶対的な禁忌はない。しかし以下の者は治療をさけるべきである。
・陣痛あるいは流産を誘発する可能性がある者 ・救急事態もしくは手術を必要とする者 ・出血性疾患のある者(抗凝血治療中の患者には特に注意) ・重い動脈硬化症あるいは動脈瘤のある者 ・貧血のある者 |
また灸治療においては、意識レベルが低い場合、知覚障害、精神障害のある者は注意すべきであるとされている。
施灸(直接灸・有痕灸)を避ける部位も覚えておこう!
顔面部、外生殖器、乳頭、臍部、皮下に大血管がある部位、化膿部、皮膚病の患部 |
選択肢の全身性エリテマトーデス(SLE)は、全身性炎症性病変を特徴とする自己免疫疾患である。当然このような患者には注意が必要である。
因みにSLEの国試頻発の特徴的な発疹は???
そう!蝶形紅斑ね!
他にも疲れやすさ、だるさ、熱などの全身症状に加えて、日光過敏症、口内炎(無痛)、関節炎(骨破壊は無)、心外膜炎、胸膜炎、胸水、間質性肺炎、肺胞出血、糸球体腎炎(ループス腎炎)、貧血、出血傾向などの全身性炎症性病変など様々にある。