第34回 はりきゅう国家試験 経絡経穴概論

経絡経穴概論(問題107〜126)
※本ページの問題文・選択肢は、学習しやすいように表現を調整しています(パラフレーズ)。
同じ問題を繰り返すと「答えの位置」や「番号」だけを覚えてしまい、理解できているか判断しにくくなるため、
選択肢の並びは表示のたびに入れ替わります(内容の正誤は変わりません)。

問107 足から腹部へ至り、任脈・胆経・肝経と交会して舌に至る経脈はどれか。

深掘り
問107 解説(足太陰脾経の循行)
  • 足太陰脾経は足の第1趾から始まり、下肢内側、腹部、胸部を上行します。
  • 腹部では任脈、胆経、肝経などと交会します。
  • 体内では脾に属し胃を絡い、咽喉を挟んで舌根に連なり、舌下に散じます。
  • 舌や消化器症状と結び付けて覚えると、脾経を選びやすくなります。

暗記核:
「脾経=足第1趾・下肢内側・腹部・舌」

問108 奇経八脈について最も適切なのはどれか。

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問108 解説(奇経八脈の特徴)
  • 奇経八脈は、正経十二経脈の気血を調節し、蓄える働きをもちます。
  • 独自の循行をもちながら、各所で正経十二経脈と交会します。
  • 正経のような一定の表裏・属絡関係や、共通した循行規則をもちません。
  • 督脈と任脈、陽維脈と陰維脈も、正経における表裏関係ではありません。

暗記核:
「奇経=正経と交会し、気血を調整・蓄える」

問109 募穴について最も適切なのはどれか。

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問109 解説(募穴と背部兪穴)
  • 募穴は、臓腑の気が胸腹部に集まる経穴です。
  • 背部兪穴は臓腑の気が背部に輸注する経穴で、募穴と組み合わせて用いられます。
  • この組合せを兪募配穴といい、前後で対応する関係として整理されます。
  • 募穴は、その臓腑と同名の経脈上にあるとは限りません。
  • 一般に募穴は腑病、背部兪穴は臓病に用いやすいと整理されます。

暗記核:
「前の募穴+後ろの背部兪穴=兪募配穴」

問110 天応穴の特徴はどれか。

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問110 解説(天応穴・阿是穴)
  • 天応穴は、押したときに患者が「そこです」と感じる反応点です。
  • 阿是穴とも呼ばれ、病態に応じて圧痛や硬結などとして出現する部位を用います。
  • 固定した位置や主治が定められている経穴ではありません。
  • 十四経脈上に現れる場合も、経脈外に現れる場合もあります。

暗記核:
「阿是穴・天応穴=その時に現れる反応点」

問111 中指末節骨の指幅を1横指として取穴する経穴はどれか。

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問111 解説(頬車の取穴)
  • 頬車は、下顎角の前上方で、咬筋が隆起する部位に取ります。
  • 下顎角から中指末節骨の指幅1横指分、前上方に位置します。
  • 歯を強くかみしめると咬筋が隆起するため、位置を確認しやすくなります。
  • 陽白は眉の上方1寸、照海は内果下方、水泉は太渓の下方に取ります。

暗記核:
「頬車=下顎角の前上方1横指・咬筋上」

問112 陰経を総括する奇経の八脈交会穴はどれか。

深掘り
問112 解説(任脈と列欠)
  • 陰経を総括する奇経は任脈です。
  • 任脈に通じる八脈交会穴は、手太陰肺経の列欠です。
  • 内関は陰維脈、公孫は衝脈、照海は陰蹻脈に通じます。
  • 列欠と照海、公孫と内関など、対応する組合せも合わせて覚えます。

暗記核:
「任脈=列欠」「陰蹻脈=照海」「衝脈=公孫」「陰維脈=内関」

問113 神庭穴と眉間の中点との長さはどれか。

深掘り
問113 解説(神庭の位置と頭部骨度法)
  • 眉間の中点は印堂付近に相当します。
  • 前髪際は眉間の中点から上方3寸です。
  • 神庭は前髪際から上方5分に位置します。
  • したがって、眉間の中点から神庭までは3寸5分です。

暗記核:
「眉間→前髪際3寸+神庭まで5分=3寸5分」

問114 経穴と体表指標の組合せで誤っているのはどれか。

深掘り
問114 解説(背部の体表指標)
  • 身柱は第3胸椎棘突起下に位置します。
  • 肩甲棘内端はおおむね第3胸椎棘突起、肩甲骨上角は第2胸椎付近の目安です。
  • したがって、身柱と肩甲骨上角の組合せは一致しません。
  • 至陽は第7胸椎棘突起下で肩甲骨下角、命門は第2腰椎棘突起下で第12肋骨先端が目安です。
  • 腰陽関は第4腰椎棘突起下で、腸骨稜最高点を結ぶ線が目安となります。

暗記核:
「肩甲棘内端=T3」「肩甲骨下角=T7」「腸骨稜=L4」

問115 鎖骨下縁と乳頭線との交点にある経穴はどれか。

深掘り
問115 解説(気戸の位置)
  • 気戸は足陽明胃経の経穴です。
  • 前胸部、鎖骨下縁、前正中線の外方4寸に位置します。
  • 前正中線外方4寸は、乳頭線上に相当します。
  • 庫房は第1肋間、兪府は前正中線外方2寸、気舎は胸鎖関節付近に取ります。

暗記核:
「鎖骨下縁+乳頭線=気戸」

問116 伏在神経の分布領域にある経穴はどれか。

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問116 解説(伏在神経の分布)
  • 伏在神経は大腿神経の枝で、下腿内側から足内側の皮膚知覚を支配します。
  • 陰陵泉は脛骨内側顆下縁付近にあり、伏在神経の分布領域に位置します。
  • 陽陵泉は下腿外側で総腓骨神経領域に近くなります。
  • 陰市は大腿前外側、陰包は大腿内側上部に位置します。

暗記核:
「伏在神経=膝内側・下腿内側・足内側」

問117 少海穴について最も適切なのはどれか。

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問117 解説(少海の位置と五行)
  • 少海は手少陰心経の合穴で、五行では水穴に属します。
  • 肘前内側、上腕骨内側上顆の前縁と肘窩横紋内側端の中点に位置します。
  • 心経の兪穴である神門から少海までの骨度は12寸です。
  • 尺骨神経溝上にあるのは小海であり、少海ではありません。
  • 少海の深部は円回内筋などに近く、尺側手根屈筋を直接狙う位置ではありません。

暗記核:
「少海=心経の合水穴」「神門から12寸」

問118 上腕二頭筋の長頭と短頭の間にある経穴はどれか。

深掘り
問118 解説(天泉と上腕二頭筋)
  • 天泉は手厥陰心包経の経穴です。
  • 上腕前面、腋窩横紋前端の下方2寸で、上腕二頭筋の長頭と短頭の間に位置します。
  • 天府は上腕二頭筋外側縁、青霊は上腕内側、臂臑は三角筋停止部付近に取ります。

暗記核:
「二頭筋の長頭と短頭の間=天泉」

問119 顔面部で、耳珠中央の前縁と下顎骨関節突起の間の陥凹部にある経穴はどれか。

深掘り
問119 解説(耳前3穴)
  • 聴宮は、耳珠中央の前縁と下顎骨関節突起の間の陥凹部にあります。
  • 口を開けると陥凹が明瞭になり、取穴しやすくなります。
  • 耳門は耳珠上切痕の前方、聴会は耳珠間切痕の前方に位置します。
  • 上から耳門・聴宮・聴会の順に並ぶと覚えます。

暗記核:
「耳前3穴=上から耳門・聴宮・聴会」

問120 五兪穴のうち、のぼせと失禁に用いる経穴の部位はどれか。

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問120 解説(陰谷の部位と主治)
  • のぼせや失禁に用いる五兪穴は、足少陰腎経の合穴である陰谷です。
  • 陰谷は膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上に位置します。
  • 内果尖とアキレス腱の間は太渓、内果上方2寸は復溜、舟状骨粗面下方は然谷です。
  • 陰谷は腎経の合水穴で、泌尿・生殖器症状などに用いられます。

暗記核:
「陰谷=膝後内側・半腱様筋腱外縁・腎経合水穴」

問121 原気が集まるとされ、体が重だるく関節が痛むときに用いる経穴の部位はどれか。

深掘り
問121 解説(神門と原穴)
  • 原気が集まる経穴は原穴です。
  • 「体が重だるく関節が痛む」は手少陰心経の病証として出題されます。
  • 心経の原穴は神門です。
  • 神門は手関節前内側、尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋上に位置します。
  • 選択肢1は三間、2は衝陽、4は丘墟の部位です。

暗記核:
「心経の原穴=神門=尺側手根屈筋腱の橈側」

問122 郄穴の部位はどれか。

深掘り
問122 解説(養老と郄穴)
  • 前腕後面、尺骨の橈側縁、手関節背側横紋上方3寸にあるのは養老です。
  • 養老は手太陽小腸経の郄穴です。
  • 郄穴は経気が深く集まる部位で、急性症状や疼痛などに用いられます。
  • 選択肢2は小海、3は商丘、4は京骨の部位です。

暗記核:
「小腸経の郄穴=養老=手関節背側横紋上方3寸」

問123 絡穴の部位はどれか。

深掘り
問123 解説(飛揚と絡穴)
  • 下腿後外側、崑崙の上方7寸にあるのは飛揚です。
  • 飛揚は足太陽膀胱経の絡穴です。
  • 膀胱経から腎経へ絡う経穴として整理されます。
  • 選択肢1は光明、2は条口、3は地機に相当する部位です。

暗記核:
「膀胱経の絡穴=飛揚=崑崙上方7寸」

問124 八会穴のうち、募穴でもあるのはどれか。

深掘り
問124 解説(気会・膻中)
  • 八会穴の気会は膻中です。
  • 膻中は気会であると同時に、心包の募穴でもあります。
  • 血会は膈兪、骨会は大杼、脈会は太淵です。
  • ほかに臓会は章門、腑会は中脘、筋会は陽陵泉、髄会は懸鐘です。

暗記核:
「気会=膻中=心包の募穴」

問125 八総穴に属する経穴の部位はどれか。

深掘り
問125 解説(申脈と八総穴)
  • 外果尖の直下、外果下縁と踵骨の間にあるのは申脈です。
  • 申脈は陽蹻脈に通じる八脈交会穴で、八総穴に属します。
  • 選択肢1は上巨虚、2は懸鐘、4は委中の部位です。
  • 申脈は後渓と組み合わせ、身体後面や眼、睡眠などに関係する病証に用いられます。

暗記核:
「申脈=外果直下=陽蹻脈の八脈交会穴」

問126 鍼を深く刺すことで延髄損傷の危険性が最も高い経穴はどれか。

深掘り
問126 解説(瘂門への刺鍼リスク)
  • 瘂門は後頸部正中、後髪際の上方5分に位置します。
  • 深部には脊柱管と延髄に近い重要組織があるため、深刺や不適切な刺入方向は危険です。
  • 一般に、やや下方へ向けて慎重に刺入し、上方・深部へ向けた刺鍼を避けます。
  • 項部正中の瘂門・風府などは、中枢神経損傷の危険を理解したうえで取穴・刺鍼する必要があります。

暗記核:
「瘂門=延髄に近い・深刺厳禁」

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koji(トレ​イン治療院 院長)はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師|国際中医専門員
大阪で治療院を開業して12年。 体は、その人の生き方や時間の積み重ねが静かに現れる場所だと感じています。 中医学を土台に、身体だけでなく心や生活の流れまで含めて整えていく。 そんな治療を大切にしています。 ブログでは、臨床の中での気づきや、体と向き合うための小さなヒントを、自分なりの言葉で書き残しています。 読んだ方の毎日が、少しでも軽くなれば嬉しい。
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