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第32回 はりきゅう国試  病理学

問題33 細胞老化で誤っているのはどれか。 
1.DNA修復機能の低下 
2.分裂能力の亢進
3.蛋白質合成の低下 
4.異常蛋白質の蓄積

回答→2

【解説】
※本問題の解説は教科書にもなく国試の出題頻度は低いと思いますので参考程度にどうぞ。常識的に考えても簡単に解ける問題だと思います。

1.細胞にはDNA修復機能があるが、老化に伴って修復機能は低下する。 

2.◯分裂能力の低下する。細胞分裂には「ヘイフリックの限界」がある。これは生体組織から取り出した細胞を適切な条件で培養しても、細胞分裂の回数にはかぎりがあるということである。

3.上記と同様に蛋白質合成の低下も起こる。 

4.加齢と共に増える異常蛋白質の蓄積が人体に害を及ぼした場合、白内障や神経変性疾患(アルツハイマー病やパーキンソン病など)などがおこる。

問題34 女性に多い疾患はどれか。 
1.痛風
2.橋本病
3.COPD
4.十二指腸潰瘍

回答→2

【解説】
1.痛風
成人男性に多く、成人男性の約1%の頻度で起きる。

2.◯橋本病
甲状腺機能低下症の原因の多くを占め、慢性甲状腺炎とも言われる。40〜50歳代の女性に多い。

3.COPD(閉塞性呼吸器疾患・慢性閉塞性肺疾患)
COPDは総称であり、性差による因子よりも、喫煙によるものが多い。

4.十二指腸潰瘍
若年者から高齢者まで、どの年齢にもみられる頻度の高い疾患である

【その他、性によって罹患しやすい疾患】
女性ー自己免疫病(関節リウマチ、SLE、皮膚筋炎、シェーグレン症候群など)、胆石症、鉄欠乏性貧血、骨粗鬆症など
男性ー心臓血管病(心筋梗塞など)、尿路結石など

問題35 疾患と沈着物の組合せで正しいのはどれか。
1.痛風-シュウ酸
2.黄疸-ヘモジデリン
3.関節リウマチ-アミロイド
4.粥状動脈硬化症-グリコーゲン

回答→ 3

【解説】
1.痛風-尿酸塩

2.黄疸-ビリルビン
ヘモジデリン(血鉄素)は諸臓器の組織などに沈着することで血鉄素症となる。

3.◯関節リウマチ-アミロイド
関節リウマチ(RA)は免疫機構の異常によって関節包の滑膜に炎症を起こす病態である。このRAの合併症の一つとしてアミロイドが臓器に沈着して起こるアミロイドーシスがある。アミロイドが関節に沈着してリウマチを発症するわけではないが、問題的にはそのように誤解しそうなので注意。

4.粥状動脈硬化症-粥腫(アテローム)

問題36 線維素性炎はどれか。
1.劇症肝炎
2.ハンセン病
3.急性虫垂炎
4.大葉性肺炎

回答→4

【解説】
病理学的に「炎症」変質性炎(実質性炎)、滲出性炎、増殖性症、特異性炎に分類される。
今回は、滲出性炎についての問題となる。
滲出性炎は液性および細胞性滲出の顕著なタイプの炎症で、滲出物の特徴に従って、漿液性、線維素性、化膿性、出血性、腐敗性などに分類される。
大葉性肺炎は線維素性炎の典型である。その他の典型的なものに上気道ジフテリアがる。偽膜を形成することから偽膜性炎とも言われる。

1.劇症肝炎ー主血性炎

2.ハンセン病ー 特異性炎

3.急性虫垂炎ー進行の度合いによって異なる(漿液性・化膿性・線維素性・壊疽性)

4.◯大葉性肺炎ー線維素性炎

問題37 Th1細胞が最も関与するアレルギーはどれか。
1.Ⅰ型
2.Ⅱ型
3.Ⅲ型
4.Ⅳ型

回答→ 4

代表疾患反応の担い手補体関与
Ⅰ型
(アナフィラキシー型)
・ アナフィラキシーショック
・ アトピー性皮膚炎
・ 蕁麻疹
・ アレルギー性鼻炎
・ 気管支喘息
IgE 不要
Ⅱ型
(細胞障害型)
・ グッドパスチャー症候群
・ 溶血性貧血
・ 橋本病
・ 特発性血小板減少性紫斑病
IgG、IgM必要
Ⅲ型
(免疫複合体型・アルサス型)
・血清病
・ 急性糸球体腎炎
・ 関節リウマチ
・ SLE
抗原抗体複合体
(主にIgG)
必要
Ⅳ型
(遅延型)
・ 接触性皮膚炎
・ 結核症
・ 移植時の拒絶反応
・ ツベルクリン反応
Tリンパ球
(感作Tリンパ球)
不要
Ⅴ型
(刺激型)
・ バセドウ病
・ 重症筋無力症
受容体に対する自己抗体不要

問題38 腫瘍と発がんに関連する微生物の組合せで誤っているのはどれか。
1.子宮頸癌-HPV
2.肝細胞癌-サイトメガロウイルス
3.バーキットリンパ腫-EBウイルス
4.胃癌-ヘリコバクター・ピロリ

回答→2

【解説】
肝細胞癌の主な原因は肝炎ウイルスである。サイトメガロウイルスはヒトヘルペスウイルスの仲間で、成人の60~90%がサイトメガロウイルスの感染歴・抗体を持っている。教科書には巨細胞封入体症の病原ウイルスとある。

問題39 成人に対する一次救命処置において、1分間あたりの胸骨圧迫の回数で適切なのはどれか。
1.40~60回
2.70~90回
3.100~120回
4.130~150回

回答→3

【解説】
アメリカ心臓協会2005年版心肺蘇生ガイドラインに準じて「1分間に100回、強く早く押す」ことが推奨される。

問題40 2型糖尿病患者の食事療法において、1日あたりの適正なエネルギー摂取量の算出に必要なのはどれか。
1.体温
2.腹囲
3.目標体重
4.体表面積

回答→3

【解説】
日本糖尿病学会の「健康食スタートブック」によると、1日あたりの適正なエネルギー摂取量は「目標体重×エネルギー係数」で算出される。

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2015年、大阪の心斎橋にトレイン治療院を開業。現在は中医学を少しずつ学び中です。 趣味は、中国語、中医学、投資(日株・米株・先物)、映画(marvel love)、お笑い(くだらない系love)、AbemaTV(論破系love)、キャンプ、フルート、水泳、そして今の仕事です。基本的にミーハーです。
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