東洋医学臨床論
次の文で示す病証で随伴症状として最もみられるのはどれか。
「27歳の男性。主訴は便秘。暑がりでよく汗をかき、便は硬く乾燥している。腹部膨満、口臭、顔面紅潮を伴う。舌は紅、黄燥苔、脈は実を認める。」
1.脱肛
2.煩躁
3.口淡
4.小便清長
回答→2
【解説】
問題文から寒邪は熱秘が疑われる。熱秘とは体質や食生活によって胃腸に熱がこもり、大腸の津液が損傷された状態で起こる便秘である。よって随伴症状は内熱によって起こる症状を選べば良い。
1.脱肛→ 気陥の症状
2.◯煩躁→ 熱が炎上し、心神に影響を及ぼすと現れる。
※ 煩躁とは、身体に煩わしい熱感があり、不安感や気分が悶々とする状態である。煩は胸中に熱感があり気分が落ち着かないこと、躁はじっとしておれず手足を動かし落ち着かないことをいい、同時にみられることが多いので煩躁と呼ばれる。
3.口淡→ 脾気虚の症状
※口淡とは食べても味がしない状態。
4.小便清長→ 実寒や虚寒などの症状。
※ 小便清長とは小便の色が水のように澄んで量が多くなる状態。
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