同じ問題を繰り返すと「答えの位置」や「番号」だけを覚えてしまい、理解できているか判断しにくくなるため、
選択肢の並びは表示のたびに入れ替わります(内容の正誤は変わりません)。
問151 【症例】75歳の女性。4週間前に右胸部へ水疱が現れ、投薬によって水疱は消失したが、右胸部痛が残っている。夫の介護による抑うつ感があり、過食、倦怠感、足のだるさもある。舌は胖大、厚膩苔、脈は滑を認める。主訴の誘因として最も考えられるのはどれか。
深掘り
問151 解説(帯状疱疹の発症誘因)
- 胸部の水疱が消失した後も痛みが続いているため、帯状疱疹後神経痛が考えられます。
- 帯状疱疹は、体内に潜伏している水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化して発症します。
- 高齢、疲労、強いストレス、睡眠不足などによって抵抗力が低下すると、再活性化しやすくなります。
- この症例では夫の介護による心身の負担が続いているため、誘因として過労が最も考えられます。
暗記核:
「帯状疱疹=加齢・疲労・ストレスによる抵抗力低下」
正解:
介護による心身の疲労が続いており、帯状疱疹の発症誘因として過労が最も考えられます。
問152 【症例】75歳の女性。右胸部の帯状疱疹後の痛みがあり、抑うつ感、過食、倦怠感、足のだるさを伴う。舌は胖大、厚膩苔、脈は滑を認める。治療方針として最も適切なのはどれか。
深掘り
問152 解説(痰湿の所見)
- 胖大舌、厚膩苔、滑脈は、体内に痰湿が停滞している代表的な所見です。
- 過食、身体の重だるさ、倦怠感も、脾の運化が低下して痰湿が生じた状態と考えられます。
- したがって治療では、脾の運化を助けながら痰湿を除く方針が適切です。
- 胃陰虚では舌苔が少ない、または剥がれる傾向があり、厚膩苔とは一致しません。
暗記核:
「胖大舌+厚膩苔+滑脈=痰湿」
正解:
胖大舌、厚膩苔、滑脈、身体の重だるさから痰湿が考えられ、痰湿を除く治療方針が適切です。
問153 【症例】37歳の女性。職場のストレスとともに左顎関節痛が始まり、月経前に増悪する。胃のもたれ感、胸やけ、悪心を伴うこともある。病証として最も適切なのはどれか。
深掘り
問153 解説(肝胃不和)
- ストレスや月経前の悪化は、肝の疏泄失調や肝気鬱結を示します。
- 胃のもたれ、胸やけ、悪心は、胃の和降作用が失調して胃気が上逆した症状です。
- 肝気が胃の働きを妨げているため、病証は肝胃不和と考えます。
- 肝鬱気滞だけでは、胃のもたれや胸やけ、悪心といった胃症状まで十分に表せません。
暗記核:
「ストレス+胃もたれ・胸やけ・悪心=肝胃不和」
正解:
ストレスによる肝気の失調に胃のもたれ、胸やけ、悪心が加わるため、肝胃不和が適切です。
問154 【症例】ストレスと月経前に顎関節痛が増悪し、胃のもたれ、胸やけ、悪心を伴う肝胃不和の患者に対する治療穴の組合せとして、最も適切なのはどれか。
深掘り
問154 解説(肝胃の熱を清する配穴)
- 内庭は足陽明胃経の滎水穴で、胃熱を清する際に用いられます。
- 行間は足厥陰肝経の滎火穴で、肝火や肝経の熱を清します。
-
胸やけや悪心などの胃熱症状と、ストレス・月経前に悪化する肝の症状があるため、
内庭と行間の組合せが適切です。 - 豊隆は痰湿、陰陵泉は湿の停滞に対して用いられます。
暗記核:
「胃熱=内庭」「肝火=行間」
正解:
胃熱を清する内庭と、肝経の熱を清する行間の組合せが適切です。
問155 【症例】38歳の女性。目の前がチカチカした後、1時間以内に左側頭部の拍動性頭痛が起こる。悪心を伴い、発症時は仕事を休むほど痛みが強い。最も考えられる疾患はどれか。
深掘り
問155 解説(前兆を伴う片頭痛)
- 頭痛前の「目の前がチカチカする」という症状は、閃輝暗点などの視覚性前兆を示します。
- 片側性、拍動性、日常生活に支障をきたす強い痛み、悪心は片頭痛の特徴です。
- 緊張型頭痛は両側性で締め付けるような痛みが多く、拍動性ではありません。
- 群発頭痛では眼窩部の激痛と、流涙や鼻汁などの自律神経症状を伴います。
暗記核:
「閃輝暗点+片側拍動性+悪心=片頭痛」
正解:
視覚性前兆の後に片側性・拍動性の強い頭痛と悪心が生じるため、片頭痛が考えられます。
問156 【症例】左側頭部に前兆を伴う拍動性頭痛がある。郄穴を用いて循経取穴による治療を行う場合、最も適切なのはどれか。
深掘り
問156 解説(胆経の郄穴・外丘)
- 側頭部は足少陽胆経の循行部位です。
- 循経取穴では、症状が現れている部位を通る経脈上の経穴を選びます。
- 足少陽胆経の郄穴は外丘です。
- 孔最は肺経、金門は膀胱経、中都は肝経の郄穴です。
暗記核:
「側頭部=胆経」「胆経の郄穴=外丘」
正解:
側頭部を通る足少陽胆経の郄穴は外丘です。
問157 【症例】45歳の女性。右上腹部に強い痛みと悪心があり、右肩への放散痛を伴う。BMIは27で、血中コレステロールと中性脂肪は高値、マーフィー徴候は陽性である。合併する症状として最も考えられるのはどれか。
深掘り
問157 解説(胆石症・胆嚢炎)
- 右上腹部痛、右肩への放散痛、マーフィー徴候陽性から、胆石症または急性胆嚢炎が考えられます。
- 胆石によって胆汁の流れが妨げられると、黄疸が生じて眼球結膜が黄色くなることがあります。
- 背部叩打痛や血尿は尿路結石でみられやすい所見です。
- 肋間部の水疱や発疹は帯状疱疹を疑う所見です。
暗記核:
「右上腹部痛+右肩放散痛+マーフィー陽性=胆嚢」「胆道閉塞=黄疸」
正解:
胆石などによって胆汁の流れが障害されると、黄疸による眼球結膜の黄染を伴うことがあります。
問158 【症例】右上腹部痛、右肩への放散痛、マーフィー徴候陽性を認める患者に、主訴を主治する奇穴を取穴する。取穴の指標として最も適切なのはどれか。
深掘り
問158 解説(胆嚢点)
- 胆石症や胆嚢炎による右上腹部痛には、奇穴の胆嚢点が用いられます。
- 胆嚢点は下腿外側にあり、陽陵泉の下方に取穴します。
- 陽陵泉は腓骨頭の前下方に位置するため、胆嚢点を取る際には腓骨頭が重要な体表指標となります。
- 腰三角は腰部、膝蓋骨底や膝蓋靱帯は膝前面の取穴指標です。
暗記核:
「胆嚢点=陽陵泉の下方」「指標=腓骨頭」
正解:
胆嚢疾患に用いる胆嚢点は陽陵泉の下方にあり、取穴では腓骨頭が指標になります。
問159 【症例】67歳の男性。動作時呼吸困難があり、痩せ型で樽状胸郭を呈する。呼吸機能検査では1秒率が低下し、胸部エックス線像では肺野の透過性亢進を認める。ブリンクマン指数は940である。最も考えられる疾患はどれか。
深掘り
問159 解説(COPDの特徴)
- COPDは、主に長期の喫煙によって生じる持続的な気流制限を特徴とします。
- 1秒率低下は閉塞性換気障害を示します。
- 肺気腫が強い場合は、肺の過膨張による樽状胸郭や、胸部エックス線像で肺野の透過性亢進がみられます。
- ブリンクマン指数940は、長期間にわたる多量の喫煙歴を示します。
- 間質性肺炎は、肺活量低下を中心とする拘束性換気障害を呈します。
暗記核:
「喫煙+1秒率低下+樽状胸郭+透過性亢進=COPD」
正解:
長期喫煙歴、閉塞性換気障害、樽状胸郭、肺野透過性亢進からCOPDが最も考えられます。
問160 【症例】COPD患者に対し、定喘穴へ2Hzの持続的な鍼通電療法を行ったところ、呼吸困難が改善した。中枢を介した改善に最も関与すると考えられるのはどれか。
深掘り
問160 解説(低頻度鍼通電と内因性オピオイド)
- 低頻度の鍼通電刺激では、中枢神経系における内因性オピオイドの放出が関与すると考えられています。
- 2Hz程度の低頻度刺激では、特にβエンドルフィンなどの関与が重要です。
- βエンドルフィンは、疼痛や不快感の軽減などに関わる内因性オピオイドです。
- ナロキソンはオピオイド受容体拮抗薬であり、内因性オピオイドの作用を遮断します。
- メラトニンは主に睡眠・覚醒リズムの調節に関わります。
暗記核:
「低頻度2Hz鍼通電=βエンドルフィン」
正解:
2Hzの低頻度鍼通電では、内因性オピオイドであるβエンドルフィンの関与が考えられます。

