第34回 はりきゅう国家試験 はり理論

はり理論(問題161〜170)
※本ページの問題文・選択肢は、学習しやすいように表現を調整しています(パラフレーズ)。
同じ問題を繰り返すと「答えの位置」や「番号」だけを覚えてしまい、理解できているか判断しにくくなるため、
選択肢の並びは表示のたびに入れ替わります(内容の正誤は変わりません)。

問161 毫鍼の部位で、鍼脚とも呼ばれるのはどれか。

深掘り
問161 解説(毫鍼の各部名称)
  • 鍼根は、鍼体と鍼柄の境界部分で、
    鍼柄へ組み込まれている部分です。
  • 鍼根は別名で鍼脚とも呼ばれます。
  • 鍼尖は皮膚へ刺入する先端、鍼体は体内へ入る細長い部分です。
  • 鍼柄は施術者が保持し、弾入や運鍼を行う部分です。

暗記核:
「鍼脚=鍼根」

問162 弾入動作を用いて刺激を与える手技はどれか。

深掘り
問162 解説(管散術)
  • 管散術は、鍼管を皮膚に当てて、
    鍼管の上端を指で連続して軽く叩く手技です。
  • 鍼を刺入せず、鍼管を介した弾入動作によって皮膚へ刺激を与えます。
  • 小児や鍼刺激に敏感な患者など、弱い刺激を目的とする場合に用いられます。
  • 随鍼術・内調術・屋漏術は、刺入した鍼を操作する手技です。

暗記核:
「鍼管を叩いて刺激=管散術」

問163 灸頭鍼法に使用する鍼として最も適切なのはどれか。

深掘り
問163 解説(灸頭鍼に適した鍼)
  • 灸頭鍼法では、刺入した鍼の鍼柄へ艾を取り付けて燃焼させます。
  • 艾の重さや燃焼時の熱に耐えられるよう、ある程度の長さと太さ、
    安定性のある鍼が必要です。
  • カシメ式は鍼体と鍼柄の接合が強く、
    灸頭鍼に適しています。
  • 短く細い鍼や、艾が滑りやすい平滑な鍼柄は適していません。
  • 艾球の落下や火傷を防ぐため、施術中は固定状態を十分に確認します。

暗記核:
「灸頭鍼=長さ・太さ・接合強度が必要」

問164 鍼刺激に対する感受性を決定する要因はどれか。

深掘り
問164 解説(患者側の感受性)
  • 鍼刺激に対する感受性は、年齢、体格、体力、栄養状態、
    疲労、睡眠、精神状態など患者側の条件によって変化します。
  • 栄養状態は、患者の生体反応や刺激への感受性を決める要因です。
  • 使用鍼、運鍼速度、刺激時間は、施術者が調整する刺激条件です。
  • 感受性が高い患者には、刺激量を少なくして反応を確認しながら施術します。

暗記核:
「感受性=患者側の条件」「刺激量=施術条件」

問165 アレルギーによってアルコール系消毒薬を使用できない患者に対し、施術部位の消毒に適しているのはどれか。

深掘り
問165 解説(皮膚消毒薬の選択)
  • イソプロパノールはアルコール系消毒薬なので、
    アルコールを使用できない患者には適しません。
  • クロルヘキシジングルコン酸塩は、
    アルコールを含まない製剤で皮膚消毒に用いることができます。
  • 次亜塩素酸ナトリウムは、器具や環境表面などの消毒に用いられますが、
    通常の施術部位の皮膚消毒には適しません。
  • ホルムアルデヒドは刺激性が強く、施術部位の消毒には用いません。
  • クロルヘキシジン自体にもアレルギー反応が起こり得るため、
    患者の既往を確認することが重要です。

暗記核:
「アルコール不可→非アルコール性クロルヘキシジン」

問166 刺鍼刺激を受容し、ひびき感覚を発生させるのはどれか。

深掘り
問166 解説(ポリモーダル受容器)
  • ポリモーダル受容器は、機械刺激、熱刺激、
    化学刺激など複数の刺激に反応する自由神経終末です。
  • 刺鍼による組織への機械刺激や微小な化学的変化を受容し、
    鍼特有の重い・響くような感覚に関与します。
  • メルケル盤は持続的な圧や形、パチニ小体は振動や急速な圧変化を受容します。
  • 高閾値機械受容器も侵害性機械刺激を受容しますが、
    鍼のひびきにはポリモーダル受容器の関与が重視されます。

暗記核:
「鍼のひびき=ポリモーダル受容器」

問167 刺鍼による反応で、最も早期に起こるのはどれか。

深掘り
問167 解説(刺鍼反応の時間的順序)
  • 刺鍼によって組織が刺激されると、まず感覚受容器と求心性神経線維が興奮します。
  • Ⅳ群線維は無髄のC線維に相当し、
    ポリモーダル受容器などからの情報を伝えます。
  • 神経線維の興奮をきっかけとして、自律神経反応、
    局所循環の変化、疼痛閾値の変化などが続いて生じます。
  • したがって、選択肢の中ではⅣ群線維の興奮が最も早い反応です。

暗記核:
「まず求心性神経が興奮し、その後に反射・循環変化」

問168 下腿前面への刺鍼による迷走神経反射によって胃運動が亢進した。関係する九刺はどれか。

深掘り
問168 解説(遠道刺)
  • 遠道刺は、病変部から離れた四肢の経穴へ刺鍼し、
    内臓などを治療する九刺の一つです。
  • 下腿前面の足三里などへの刺激が、自律神経反射を介して胃運動へ影響する例が該当します。
  • 絡刺は細絡を刺して出血させる方法です。
  • 巨刺は、身体の左右を交差させ、病側と反対側へ刺鍼する方法です。
  • 大瀉刺は関節部などへ深く刺し、膿や水を排出させる方法です。

暗記核:
「離れた四肢から内臓を治療=遠道刺」

問169 ストレス誘発性鎮痛において、下垂体前葉から放出されるのはどれか。

深掘り
問169 解説(ストレス誘発性鎮痛)
  • 強いストレスが加わると、一時的に痛みを感じにくくなる
    ストレス誘発性鎮痛が起こることがあります。
  • この反応には内因性オピオイドが関与し、
    下垂体前葉からβエンドルフィンが放出されます。
  • βエンドルフィンはオピオイド受容体へ作用し、鎮痛に関与します。
  • オキシトシンは下垂体後葉、アドレナリンは副腎髄質、
    コルチゾールは副腎皮質から分泌されます。

暗記核:
「下垂体前葉+鎮痛=βエンドルフィン」

問170 下行性抑制系の賦活に最も関与するのはどれか。

深掘り
問170 解説(脊髄網様体路と下行性抑制系)
  • 脊髄網様体路は、侵害刺激を脳幹の網様体へ伝える経路です。
  • 網様体や中脳水道周囲灰白質などが刺激されると、
    下行性疼痛抑制系が賦活されます。
  • 下行性抑制系は、セロトニンやノルアドレナリンなどを介して、
    脊髄後角で侵害情報の伝達を抑制します。
  • 後索路は精細触覚や振動覚、脊髄小脳路は無意識的深部感覚を伝えます。
  • 前脊髄視床路は主に粗大触覚や圧覚に関係します。

暗記核:
「網様体へ侵害刺激を伝える→下行性抑制系を賦活」

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koji(トレ​イン治療院 院長)はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師|国際中医専門員
大阪で治療院を開業して12年。 体は、その人の生き方や時間の積み重ねが静かに現れる場所だと感じています。 中医学を土台に、身体だけでなく心や生活の流れまで含めて整えていく。 そんな治療を大切にしています。 ブログでは、臨床の中での気づきや、体と向き合うための小さなヒントを、自分なりの言葉で書き残しています。 読んだ方の毎日が、少しでも軽くなれば嬉しい。
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