東洋医学概論
「陰が不足すれば陽が優勢となり、陽が不足すれば陰が優勢となる」を表現するのはどれか。
1 陰陽制約
2 陰陽消長
3 陰陽転化
4 陰陽互根
回答→2
【解説】
1 陰陽制約
陰と陽は対立するものであり、互いに制約し合っている。自然界を見ると暑い日には静かにすることで熱くなりすぎないようにし、寒い日には活動することで 冷えすぎないようにすることができる。このように陰は陽を制約し、陽は陰を制約している。
2◯陰陽消長
陰陽消長とは、陰陽の対立と制約、互根互用の関係が静止した固定状態ではなく、動いているシーソーのように絶えず変化する運動の中で陰陽平衡を保つという意味である。消長とは、少なくなることと多くなることである。
※陰陽転化は質的な変化を指し、陰陽消長は量的な変化を指す。
3 陰陽転化
陰陽が消長を繰り返すためには、陰または陽が増加や減少をし続けるのではなく、ある一定のところで増加は減少に、減少は増加に転化しなければならない。このように、対立する陰陽が一定条件のもとでそれぞれ反対の性質に転化できることを指す。
4 陰陽互根(依存)
陰陽互根とは、陰陽双方が対立する関係である一方、相手に依存する関係でもある。他方が相手を離れて存在することはできず、互根とは陰陽双方の根が互いに相手のところにある。例えば上という概念は下という対立した概念なしでは存在し得 ない。
※陰陽対立は、世の中ですべての物は相互対立の二つ側面があるという意味である。