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第33回 はりきゅう国家試験 きゅう理論

きゅう理論(問題171〜180)
※本ページの問題文・選択肢は、学習しやすいように表現を調整しています(パラフレーズ)。
同じ問題を繰り返すと「答えの位置」や「番号」だけを覚えてしまい、理解できているか判断しにくくなるため、
選択肢の並びは表示のたびに入れ替わります(内容の正誤は変わりません)。

問171 透熱灸に用いる艾(もぐさ)の性質として適切なのはどれか。




深掘り問171 解説(透熱灸に用いる艾の“良品”の見分け)

透熱灸は「小さな艾炷をしっかり燃やして熱量を出す」ので、艾の品質が燃え方・香り・灰のまとまりに直結します。

  • 良質艾=精製度が高い:葉脈などの夾雑物が少なく、繊維が細かく“ふわっ”として成形しやすい。
  • 精油成分:ヨモギ由来の香気に関与。燃焼時の“香り”や燃え方の安定に関連づけて覚える。
  • 灰分が多いのは不純物や品質低下のイメージ(灰が重く、燃焼後の残渣が多くなりやすい)。
  • 黒褐色は酸化・夾雑物混入など“粗悪側”に整理されやすい(良品は淡黄〜黄白色寄りで均一)。

覚え方:「透熱=燃焼勝負 → 夾雑物↓・精油↑」
“燃えやすく、香りがよく、灰がきれい”が良品の方向性です。

問172 次のうち、艾(もぐさ)を使用しないのはどれか。




深掘り問172 解説(艾を“使う灸・使わない灸”の整理)

国試では「名称で材料が推測できるか」を狙ってきます。ポイントは“主体が艾かどうか”

  • ビワの葉灸:ビワ葉を介在させても、熱源として艾を用いる形が基本(= 艾を使う側)。
  • ショウガ灸:ショウガを台座にして、その上で艾を燃やす(= 艾を使う)。
  • 押灸:押灸器・台座で“艾を燃やす/保持する”整理が基本(= 艾を使う)。
  • 紅灸:名称どおり“紅(紅花など)”側の灸法として、艾ではない材料を主に使う枠で問われやすい。

ひっかけ回避:「〜灸=全部艾」ではない。名称から“主役材料”を見抜くクセを付けると強いです。

問173 透熱灸を行う際、合併症リスクの観点から最も注意が必要なのはどれか。




深掘り問173 解説(糖尿病で透熱灸が要注意な理由)
  • 末梢神経障害:温痛覚が鈍い → 熱さを感じにくく過量刺激・火傷につながりやすい。
  • 末梢循環障害:血流が悪い → 組織修復に必要な酸素・栄養が届きにくい。
  • 創傷治癒遅延:有痕になり得る刺激は“傷”扱い。治りにくく、びらん化・潰瘍化リスク。
  • 感染リスク:高血糖は免疫機能低下にも関連 → 二次感染が起こると厄介。

実務イメージ:「感じにくい × 治りにくい × 感染しやすい」の三重苦。
国試では“透熱灸=皮膚損傷を作り得る刺激”とセットで押さえると安定します。

問174 透熱灸(有痕になり得る灸)を最も避けるべき経穴はどれか。




深掘り問174 解説(有痕灸を避けたい経穴:露出部・顔面)

有痕灸は瘢痕(痕)が残る可能性があるため、原則「痕が目立つ場所」が最優先で回避対象になります。

  • 陽白:前額部(顔面の露出部)。瘢痕が目立ちやすく美容面の不利益が大きい。
  • 顔面は皮膚が薄い部位も多く、刺激量のコントロールが難しい(過熱で色素沈着なども問題化)。
  • 一方、陽谷・陽池・陽交は上肢/下肢の部位で、露出度・美容面の優先度が相対的に低い。

覚え方:「顔の経穴 × 有痕」=まず避ける。迷ったら“鏡で見える場所”を想像すると正答に寄ります。

問175 有痕灸の施術部位の消毒として最も適切なのはどれか。




深掘り問175 解説(有痕灸の消毒:やり方の“作法”)
  • 施灸前:皮膚表面の汚れ・常在菌対策。感染リスクを下げる“準備”。
  • 施灸後:皮膚バリアが乱れ得るため、清潔保持と二次感染予防の“仕上げ”。
  • 強い圧でゴシゴシ:皮膚刺激・微小損傷 → かえって炎症を助長し得る。
  • 往復清拭:汚れを“戻す”動きになりやすい。基本は一方向(同じ面を使い回さない)。
  • 次亜塩素酸ナトリウム:皮膚刺激性の観点で不適になりやすい(器具・環境向けのイメージ)。

国試的まとめ:「前後に消毒」「やさしく・一方向」が正解の型。

問176 熱刺激(温痛覚)情報の主要な伝導路はどれか。




深掘り問176 解説(温痛覚の上行路:外側脊髄視床路)
  • 温痛覚(侵害受容)の主経路=脊髄視床路
  • そのうち外側脊髄視床路が「痛覚・温度覚」を担当する整理が王道。
  • 腹側(前)脊髄視床路は“粗大触圧覚”などを扱う側に寄せて覚える(= 温痛覚の主役ではない)。
  • 外側皮質脊髄路は運動(錐体路)。感覚ではない。
  • 網様体脊髄路は姿勢・筋緊張調節など運動系の文脈で出やすい。

覚え方:「痛・温=外側(ラテラル)STT」。運動路(皮質脊髄路)と混ぜない。

問177 施灸局所で生じる軸索反射について適切なのはどれか。




深掘り問177 解説(軸索反射=C線維が“末梢で起こす炎症っぽい反応”)

軸索反射は「中枢を介さず、感覚神経末端の枝分かれで起こる局所反応」。灸刺激で見られるフレア反応の理解に重要です。

  • 主役はC線維(ポリモーダル受容器を含む)などの侵害受容系。
  • 末梢枝からの逆行性伝導で、末端からサブスタンスP / CGRPなどが放出。
  • 結果:血管拡張血漿漏出(=発赤・膨疹っぽい反応)。
  • ノルアドレナリンは交感神経の文脈(血管収縮など)で出やすく、軸索反射の主整理とはズレる。
  • Aβ線維は触覚(太い・速い)。軸索反射の主役ではない。

覚え方:「軸索反射=C線維が末梢でSP/CGRP→血管反応」

問178 透熱灸による炎症反応で、アナフィラトキシンとして働くのはどれか。




深掘り問178 解説(アナフィラトキシン=補体のC3a/C5a)
  • アナフィラトキシンは補体活性化で生じるC3a・C5a(代表)を指す。
  • 作用:肥満細胞などを介した反応を促し、炎症反応を“加速”させる方向に働く。
  • IgE:Ⅰ型アレルギーで肥満細胞に結合する抗体。アナフィラトキシン“そのもの”ではない。
  • ヒスタミン:肥満細胞などから放出されるメディエーター。補体と混ぜない。
  • コルチゾール:抗炎症方向(ストレスホルモン)。真逆のイメージ。

覚え方:「アナフィラ“トキシン”=補体(confirm:Complement)」で固定。

問179 透熱灸で起こる反応のうち、最も早期に生じるのはどれか。




深掘り問179 解説(反応の“時間順”で並べる問題)

「最も早期」は、基本的に“刺激の入口(受容器)”が最優先です。そこから神経反射・血管反応・炎症細胞へ続きます。

  • 受容器(ポリモーダル受容器など)の興奮:刺激が入った瞬間に起こる。
  • ② 局所の血管反応(軸索反射などを介した発赤)
  • 温熱感覚の認知:末梢→脊髄→視床→大脳皮質など“上がってから”成立。
  • 白血球浸潤:炎症の細胞成分は時間がかかる(“すぐ”ではない)。

コツ:「受容器 → 反射/血管 → 認知 → 細胞」の順に並べる癖をつける。

問180 透熱灸で組織損傷部から放出され、末梢性の痛覚過敏に関与する物質はどれか。




深掘り問180 解説(末梢性痛覚過敏:セロトニンなどで侵害受容器が“過敏化”)

末梢性痛覚過敏は「損傷・炎症で出る物質が、侵害受容器の閾値を下げて“痛みやすくする”」現象です。

  • セロトニン(5-HT):組織損傷部で増えやすく、侵害受容器の感受性を高める方向に働く。
  • 関連して覚える炎症メディエーター:ブラジキニン、プロスタグランジン、ヒスタミン など(“過敏化セット”)。
  • NO:血管拡張などで出るが、“損傷部から放出→末梢過敏”の代表格としては問われにくい。
  • アドレナリン:全身のストレス反応の文脈が強い。
  • アセチルコリン:副交感や神経筋接合部のイメージが強く、ここでは主役になりにくい。

覚え方:「損傷=炎症メディエーター → 末梢過敏」、代表に5-HTを置く。

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koji尊敬する人はルパン3世
大阪で治療院を開業して11年目になります。 妻と2人の子どもと暮らしながら、日々「うまくいかないこと」からも多くを学んでいます。 中医学に興味を持ち、身体だけでなく、心や思考の流れにも目を向ける治療を模索中。 このブログは、治療のことや日常での気づきを、自分なりの言葉で残す場所です。
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