解剖学
正しいのはどれか。
1 細胞核の核膜は内外2枚からなる。
2 ギャップ結合は心筋のみにみられる。
3 大汗腺はホロクリン分泌である。
4 頭蓋骨の発生は軟骨内骨化である。
回答→1
【解説】
1◯細胞核の核膜は内外2枚からなり、所々に核膜孔が開いている。
2 ギャップ結合(細隙結合)は特に心筋細胞間で発達している。これが心筋の強力な収縮を可能にしている。ギャップ結合は隣り合う細胞同士が連絡できるチャネルの構造をとり、イオンや糖、アミノ酸など低分子の物質を通過させ、上皮細胞間の物質交換や情報交換が可能となります。ギャップ結合があるのは心筋のみではなく、胃や子宮の平滑筋など様々な臓器にも存在する。
3 汗腺にはエクリン汗腺(小汗腺)とアポクリン汗腺(大汗腺)の2種類があり、エクリン汗腺は開口分泌、アポクリン汗腺はアポクリン分泌(離出分泌)である。ホロクリン分泌(全分泌)をするのは脂腺である。エクリン汗腺は全身に広く分布、アポクリン汗腺は腋窩に多く、そのほか乳輪や肛門の周囲などの特定の場所に分布する。
また皮膚の汗腺、血管、立毛筋は交感神経の単独支配であることも覚えておこう!ついでに汗腺はコリン作動性ニューロンということもね!(通常交感神経節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンであるが、汗腺を支配する支配する交感神経節後線維の末端からはアセチルコリンが放出される。)
4 頭蓋骨の発生は膜内内骨化である。他にも膜内骨化は頭蓋冠(前頭骨、頭頂骨、側頭骨、後頭骨)、上顎骨、下顎骨、鎖骨があり、この形式で形成された骨を付加骨と言う。一方、上肢や下肢などの軟骨内骨化によりできた骨は置換骨という。