東洋医学臨床論
理学検査所見と局所治療穴との組合せで適切なのはどれか。
1 スピードテスト陽性ー臑会
2 中指伸展テスト陽性ー曲沢
3 膝の外反ストレステスト陽性ー曲泉
4 K.ボンネットテスト陽性ー風市
回答→3
【解説】
1 スピードテスト
[陽性となる主な疾患]
上腕二頭筋長頭腱炎、インピンジメント症候群、肩峰下滑液包炎、肩板断裂、肩関節前方不安定症など
[方法]
肘関節は伸展位、前腕回外位で、前腕に抵抗を加えた状態で上肢を前方挙上する。
2 中指伸展テスト
[陽性となる主な疾患]
上腕骨外側上顆炎、橈骨神経管症候群
[方法]
被検者に手関節を伸展位に保持させ、指ごとに順に抵抗を加える。中指を伸展したときに肘外側部に疼痛が誘発されれば陽性とする。
3◯膝の外反ストレステスト
[陽性となる主な疾患]
側副靭帯の損傷
[方法]
患側下肢伸展位で膝に外反ストレスを加え、内側側副靭帯の損傷を診る。
4 K.ボンネットテスト(Katayama’s Bonnet test)
[陽性となる主な疾患]
梨状筋症候群、坐骨神経痛
[方法]
股関節と膝関節を直角に曲げ、股関節の内旋・内転を強制する。臀部に疼痛が出現すれば陽性である。(参考書によってやり方は少し異なるがやりたいことは梨状筋をストレッチすること)
※注意
K.ボンネットテストは梨状筋症候群のテストだが、ボンネットテストは腰部神経根テストである。ボンネットテストは下肢伸展挙上試験(SLR)の増強試験で、SLRにて疼痛が誘発されれば、下肢を少し下げて股関節を内転内旋させるような疼痛増強法を行い、症状の再現や増強を確認するもの。しかしブラガードテストなどに比べると陽性率は低く、臨床的価値は低いとされている。