東洋医学概論
「55歳の女性。皮下出血しやすく、皮膚はかさつき、腹が脹る。月経時に血塊を伴う。」
①最も考えられる病証はどれか。
1 気逆
2 血瘀
3 水滞
4 血虚
②この患者の舌証として正しいのはどれか。
1 紫舌
2 胖舌
3 灰舌
4 燥舌
①回答→2
②回答→1
②回答→1
【①解説】
国試的には血塊=血瘀の一発選択ぐらいなのだが、それでは理解が深まらないのでもう少し深堀を。
腹が張るのは気滞の病証であり、この気滞が血に影響を及ぼすと血瘀となる。
皮下出血、皮膚のかさつき(肌膚甲錯)、月経時の血塊は血瘀によるものと考えられる。よって最も考えられる病証は(気滞)血瘀である。治法は活血化瘀など。
【②解説】
サービス問題だね。
血瘀証の脈には濇脈、結脈、促脈、渋脈などがみられる。
・濇脈(しょくみゃく)ーザラザラしたような脈
・結脈(けつみゃく)ー脈がやや遅く、不規則に時々止まる脈
・促脈ー(そくみゃく)脈が早く、不規則に時々止まる脈。
・渋脈(じゅうみゃく)ー小刀で竹の表面をこそぐような感じの脈。
血瘀証での舌は紫色、暗色あるいは瘀班を示し、舌下静脈は怒張するのが特徴である。